高知県・浦ノ内湾は、横浪半島によって太平洋から隔てられた内湾。入口は狭いが奥行きは8.8kmと長く、ほぼ全域を山に囲まれているため波も風も遮られ、年間を通じて波も風も穏やかな日が多い。
そんな浦ノ内湾にはチヌをメインターゲットにした釣り筏やカセ(養殖筏に設置された釣り用の船)がいくつも設置されている。
最近はチヌだけでなく、幻の魚とも呼ばれるアカメが釣れることでも知られており、国内はもとより海外からも釣り人が訪れている。
そんな浦ノ内湾で137cm、40kgオーバーの巨大なアカメを釣り上げたのがチヌ釣りの「キング」こと南康史さん。南さんは、かかり釣りでチヌを釣りながら、タイミングを見てアカメ仕掛けでアカメを狙う。
8月に浦ノ内湾・幸丸さんのカセに釣行した南さんにご一緒させてもらってチヌ&アカメの釣り方を教えてもらった。(取材/編集部MOTO)
マキエはペレットのみ使用可能
朝、5時半に深浦の港から幸丸さんの船に乗って出船しカセに移動。養殖イケスに設置しているカセはフラットで足場が広く、屋根やトイレも完備されている。屋根が日差しを遮ってくれるので、猛暑の夏でも快適に釣りができる(※気温が上がるので飲み物は多めに持参)。

かかり釣りはダンゴエサ(配合エサ)を使うが、浦ノ内湾のカセはどこの渡船もペレットしか使用できない決まりとなっている。カセに釣行する人は船長からペレットを購入すること。筏はダンゴエサが使えるので、ダンゴエサの釣りをしたい人は筏を選ぼう。
付けエサについては規定がないので、オキアミ・練りエサ・エビのむき身・コーンなど色々なエサが使える。
ペレットの使い方
ペレットは乾燥した状態で届く。


バケツに入ったペレットをカセに備え付けの洗面器に半分ずつに分けて入れる。ペレットは水を加えるとかなり膨張するので、洗面器にはあまり多く入れないようしたい。
あとは水を加えて柔らかくすると完成。水はあまり多く加えると柔らかくなりすぎるので、少しずつ加えて様子を見るのが良いそう。洗面器1個だけ作るようにすれば、水を入れすぎても残りと混ぜて調整することができる。



最初は硬い芯があるが、水分を吸収すると中まで柔らかくなって握って固めることができる。硬い場合は水分を加えて少し待つと柔らかくなる。
ペレットが水分を吸収するのに時間がかかるので、最初に水を加えて柔らかくなる間に仕掛けをセットするのがおすすめ。
付けエサは使用制限なし
付けエサは制限が無いので、オキアミや練りエサ、コーン、エビのむき身などを自由に使える。南さんが主に使っているのが、練りエサ『エサ持ちイエロー』『高集魚レッド』(マルキユー)や『くわせオキアミスペシャル』(マルキユー)などオキアミ類。エサ取りが多い時はオキアミボイルやコーンもよく使うとのこと。
練りエサは単品で使う他に、2種類を粗めに混ぜるマーブルでも使用。変化を付けた時にヒットすることも多いそうだ。
今回の釣行日はエサ取りが少なく、オキアミやオキアミ+コーン、練りエサでチヌがよく釣れた。

かかり釣り用タックル
南さんが使う竿は『がまちぬ アルティメットスペック2 ML-1.35』(がまかつ)で、穂先は「中調子穂先」を使用。これにかかり釣り用のリールをセットして、ラインはフロロカーボンライン『黒鯛ISM 筏・かかり』1.5号(サンライン)。海底までエサを沈めて竿先で小さなアタリを捉えるかかり釣りには、比重があって伸びが少ないフロロカーボンラインを使用する
ハリは『掛りすぎチヌ』と『チヌR チヌイエロー』(がまかつ)。コーンをメインで使う時は黄色い『チヌR チヌイエロー』を使っている。
重いダンゴで沈める釣りではないので、仕掛けには5B〜1.5号程度のオモリを付ける。潮が止まっている時は軽い仕掛けでも沈められるが、潮が速い時は底を取れるオモリを使う。


釣りスタート!
準備が整ったところで釣りスタート。ペレットの使い方だが、水を加えて柔らかくなったペレットを小さなダンゴにしてハリの上やオモリ部分に付ける。

海底を狙う場合は、ペレットのダンゴが海底までもつように握る。あとは海底まで沈めてアタリを待つ。
これからのシーズンは海底でよく釣れるが、春から初夏にかけては海底でアタリが無い時もある。その時は中層で止めてアタリを待つのが有効なことも。
今回は海底でアタリが出て、釣り開始直後からチヌがヒットしてきた。しかも、ヒットしてくるチヌのほとんどが40cm、いや45cmクラスの良型ばかり!
7月まではチヌの活性が低く、さらに小サバが回遊していてチヌを釣るのに苦労していたという南さんは、この良型チヌのラッシュに驚いていた。途中で強烈な引きが来たと思うと60cmを超える大型のボラ、さらに40cm級のアイゴなど色々な魚が終日竿を曲げて楽しませてくれた。



チヌを追うアカメの姿も! アカメタックル
もう一つの本命がアカメ。普段はチヌを取り込み中にアカメに食われることも多いのだが、この日のチヌは良型揃いでアカメも簡単に食い込めない様子。何度か追ってくる姿は見えたものの食いつくことはなかった。隣のカセでは何度か食いついて、チヌ仕掛けを切られることもあった様子。
たまに釣れる小型のキビレなどをエサにアカメの泳がせ釣りもしてみたが、今回はアカメは食いつかなかった。あっさり食いつくこともあれば、見えていても食わないことも多いのがアカメ。それだからこそ、アカメ釣りファンが何度も通うのだろう。
南さんがアカメを釣ったタックルを紹介。
竿:『ラグゼ トップギアXH84』(がまかつ)、リール:『カルディアSW 8000』(ダイワ)、PEライン:『インフィニティブ X8』4号(サンライン)、リーダー:『ソルティメイト ツナギートFC』80lb/22号(サンライン)、ハリ:『タマンスペシャル』24号(がまかつ)。
南さんはカセや筏の係留ロープでの擦れ防止のためにリーダーを20mと長くとっていて、その先にハリを結んだシンプルな仕掛けだ。



穏やかな海にこんな巨大な魚が生息する浦ノ内湾。チヌ釣りもアカメ釣りも楽しめる最高の釣り場です。

《釣行メモ》
釣行日 | 2025年8月15日 |
利用渡船 | 幸丸 |
潮汐 | 小潮 |
満潮 | 09時58分 |
干潮 | 15時38分 |
(須崎) |