ラジオで言っていたのだか酷暑で美柑(みかん)が不作との話題。3割高とい言われ、東京の青果店でも、太田市場でも市場最高値を更新中との事。
そういえば豊島の漁師さんが言っていたんですが「山(島の事と思います)が赤くならにゃあ鯛は口をつかわん」となっ。どぉ言う意味?
ちゃんと根拠がある言葉なんですよ。
真鯛の活性が上がる適温もちろん水温ですが、水温18度というのがホントらしい。晩秋初冬になってうだる様だった暑さも、「なんの事じゃあろおかぁ~」と思える季節になると、今の水温は外気温より高いでしょう。
そお、真冬の入口は真鯛釣りのベストシーズンなんじゃないかな。
呉市豊町大長への小旅行。心配していた美柑不作はここではそうでも無くて、島の斜面には見事な美柑が収穫を待っていた。よく見ると美柑の木が段々畑に植わっていて、幾段か上にはレモンの木らしきもある、
時は明治、和歌山県から入れたネーブルの苗にレモンが3本混じっていて広島県で初めて栽培に成功したというのが、ここ呉市豊町大長らしいのだ。そのレモン、原産国はインドなんだとか。
さあてそろそろ釣りのお話。芸予諸島の島々に自生するヒジキを食べにくる魚を釣って見たくて、有志に船を出して頂くお願いをしたのですが12月22日午前7時、漕ぎだしてみて直ぐに現実が解った。島陰を回るとエライ北西風で激しくガブるのだ。
そこで急遽、一昨年1度流したことのある、プレキャストブロック工法の橋のたもとへ。
おおっ聞いてはいたけれど一足早いサクラが咲いているのが見える。春になれば茶立てしながら真鯛を釣ったら風流なんだろうなぁ……。
「トントントン」、なななんだ、魚の様な魚のアタリ! まぎれもない真鯛のアタリ! でも信じていいのか……。
10mそこそこの水深を、ドラグゆるゆるの設定のハンドルのデカい両軸リールは実に時間をかけて、その奇跡のサカナに対面させてくれた。
真鯛、まぎれもない真鯛23cm。充分塩焼きになるサイズ。
南に流れた10メートルの水深で再投入、3投目で再びアタリ。今度は「タンタンタン」と先程の手のひらサイズと比べるともっと大きな魚からのシグナル。大人げなく「タモタモ」と叫んでしまいました。
ドラグを十二分に引き出して水面に華を咲かせたのは41cm、⒈2kgの実に真鯛らしい真鯛。季節柄、脂が乗って最もおいしい季節。真鯛が本当に美味いのは、乗っ込みという余分な栄養を他の事に使わないで皮下に栄養を蓄える冬なんですよ。
ですがここで潮止まり。しかも小潮。潮が満ちてきても落ちて行く80gのヘッドが抵抗なく行ってくれるので流れてない潮はわかった。時々飽きない程度にコンとかカツとか所謂おさわりはあるものの食いこまない。魚探反応は大量の鰯の群れと、53cm、65cmという時々大物のほかに30cm前後の手のひらサイズの魚。鰺ではないこの場所で真鯛かスズキでしょうかねぇ?
午後になり、着底と同時にいきなり「ゴーン」と来た! 真鯛か? いや底なんであいつ……。2度程激しく引いて水面に上がって来たのは良型のアコウ47cmだった。ネットの魚屋さんで生けで10,000円はする代物。いい釣りになりました。
メバル場、外海の30m程の「深場」もやったけど反応なし。やはり御触りがあるのはサクラが見える浅場がいい様子だった。早咲きのサクラ、実に見事、来年の春にはこの小島にはサクラが一杯に咲くのだろうか。船で花見しながら鯛釣って、お茶でも飲んで、ああぁ風流な花見、早くしてみたい、とひょんな事から誰にも教えたくない秘密のスポットを手に入れた満足感を胸に沖揚がりしてもらいました。
さあさあ旅釣り。今回は大崎下島の隣、豊島の「しまカフェきたたに」へ(0823-68-2003)。ヒジキの自生は時化で見れなかったけれど、ひじきピザはここにある。超美味。シトラスピザも同じく美味。同時オーダーの珈琲、レモンティが静かな時間を盛りあげてくれました。
大長から一足のばしてどうぞ。
《釣行メモ》
釣行日 | 2024年12月22日 |
潮汐 | 小潮 |
満潮 | 14時28分 |
干潮 | 07時53分 |
(呉市) |