釣行日/2022年1月16日
1月16日、関東での初釣りとして、南房総の渡辺丸さんで豚サバとヤリイカのリレー釣行に行きました。
早朝5時に集合し、それから勝浦沖に向けて出港しました。
今回は、まずは今が旬の産卵で太ったマサバ(通称:豚サバ)を狙い、その後に鴨川沖でヤリイカを狙うという流れでした。
1時間程走ってから勝浦沖に到着し、第1投となりましたが1投目はスカ。すぐに流し変えて仕掛けを投入すると、底付近でサバのアタリが出たので、すぐに全開で巻き上げをかけました。
上がってきたのは40センチ程の良型の太ったマサバで非常に美味しそうなものでした。
今回はオマツリ防止のために、8本針のサビキを真ん中で切って4本鈎でやっていてトラブルを大幅に減らすことができました。慣れていない方のなかには、8本針のままでやってサバに走られ、何人も巻き込んだオマツリを起こしたりもしていました。
その結果、糸がぐちゃぐちゃになっているにもかかわらず電動巻き上げをして、竿を折ったり(確認できただけでも2本)していました。
今回は、船長のご配慮で右舷の艫に入れていただいたものの、ミヨシの初心者の方がオマツリを発生させ、私の仕掛けも巻き込み、客全員の仕掛けをダメにするような状況も発生しました。
本当に、この釣りは初心者に勧める雑誌もありますが、どんな釣りにせよしっかりとリサーチして、他の人に迷惑をかけないように、最低限勉強してくるべきだと常々感じます。
他の人も同じお金を払って来ているので、自分のことだけを考えるのではなく、特に初心者を釣れてきた方は自分の釣りを控えめにしてでも面倒を見るべきです。
この後も、初心者の方や不慣れな方によるオマツリが発生して釣果が伸びず、結局当初の予定よりも1時間程遅れて終了となりました。
釣果は数も伸びず、リリースを含めて30匹ほどでした。
良型のマサバは、底付近で多くアタリ、中層では小型~中型のゴマサバが多かったです。8本鈎でやるとこの中層のゴマサバに捕まる人が多かったです。
サバ釣りを終了し、鴨川沖に戻ってきてすぐにヤリイカ釣りを始めると、投入後すぐに微妙なアタリが来ました。
今回は、今年のイシナギのエサであるスルメイカ用に注文した剛樹の『スクイッドロゴス195H』を初めて使用したため、はじめはヤリイカのアタリが捉え辛かったものの、最初の微妙なアタリを拾い、ゆっくり上げてくるとメスのヤリイカが上がってきました。
最初は、錘を150号でやっていましたが、潮が速くなってきたこともあり180号に変更すると仕掛けが立つようになりました。
今回はヤリイカということで、スルメとは異なり、ソフトな誘いが必要なので、渋い時のスルメで使うような巻き上げからフォールで乗せる方法で、釣果を上げることができました。
イカは潮がたるむ(表現が難しいですが、潮の変化がある場所)ところ付近で釣れることが多く、これを見つけることが渋い時に釣果を上げる秘訣です。
特にヤリイカの場合は、一度視界から消して、反応がありそうなところでフォールを止め、誘いをかけると一発で乗ってきます。 状況にもよりますが、渋い時にはこのような方法が一番です。
この日は、底から10mまででのヒットが多く、アタリ自体は10ハイ程拾ったもののオマツリで3ハイ落下(1ハイは水面でオマツリした人が糸を引っ張って落ちたもの)しました。
みんなイカ釣りをしているのに一人だけオニカサゴ等の根魚を狙っている人がおり、その人の仕掛けでオマツリに巻き込まれて復旧にかなりの時間を要しました。(本人は、アラが釣れて喜んでいたようですが、こちらとしては渋い中でせっかく乗せたイカを落とされて迷惑でした。)
時間が遅れて始めたヤリイカ釣りは時合を逃して結局、5ハイで終わりました(竿頭)。
釣れたヤリイカは半分以上が大型のオスで、非常に満足でしたが、もっと早くイカに取り掛かれれば数は伸びたのにと少し残念でした。
関東では直結が好きな人が多いようですが、渋い時、特に底付近に反応が固まっている時の直結はまず意味がありません。 今回も直結でやっている人がいましたが、あまり釣果に恵まれていなかったので、サバが多くともブランコを通すのが外房海域では賢明だと思います。(ここ2年程ブランコでのイカ釣りで他の人に一度も負けたことがないので、間違ってはないと思いますが……)。
初心者にはおススメしませんが、ある程度慣れた方には、この豚サバ釣りはお勧めです。 やはり何といっても食味です。 脂がとても乗っているため、非常に美味しかったです。
1月~2月の短期間の期間限定の釣りだそうで、産卵期の群れが抜けたら終了なので早めの釣行が肝要です。
【勝浦沖の豚サバ釣りについて】
私の考える勝浦沖の豚サバ釣りについて紹介します。
1)道具について
〇竿/8本鈎の仕掛けの場合はイカ釣り用の竿はNGです(針が4本ならOK)。 理由は、8本鈎の仕掛けの場合、サバがかかったらその動きを止めることができず、オマツリの原因となるためです。したがって、泳がせ用の強い竿(200号を背負える物)で、長さは2m前後ぐらいが最適です。
竿は、折れることもあるので、あまりいい竿を使わない方が賢明です。魚が1匹1キロ以上になることも多いので、そのような魚が8本掛かればどうなるか、聡明な方であれば理解が容易いと思います。
〇リール/最低でもダイワなら500番以上、シマノなら3000番以上が必須です。前述しましたが、大きなサバが鈎数かかるので、非常に負荷がかかります。
安いリールの場合は、破損することがあります。糸の太さ等を考慮しなければ、シーボーグ800MJやビーストマスター6000などが安心かと思います(糸巻き量も多いですし)。
なお、シマノのリールの楽釣モードでが、これを使うとテンションを一定に保つために止まることがあり、その時にサバに走られてオマツリが発生する可能性があります。
〇ライン/PE4号以上が推奨です。理由については、細くするメリットがないことと、オマツリしたりすると糸が傷むことが多いためです。あまりに太いと今度は水深が200mもあるので潮の抵抗を受け、糸が流されやすくなり、オマツリの原因となります。
この釣りでは、オマツリが多発するので、3ヒロから4ヒロ程のショックリーダーを付けた方が良いです。エサ釣りの釣り人はPE直結の人が多いですが、オマツリだけでなく、結構仕掛けの回収や魚の取り込み等でPEが傷むことが多いので、高切れを防止するためにもあった方が良いです。
2)仕掛けについて
専用の市販品で十分です。 おススメは、「いわせ」の仕掛けで、この仕掛けは真ん中にサルカンが付いているので4本鈎仕様に変更可能です(幹糸14号、ハリス8号)。
前述したように、この釣りでは魚が大きいので、8本かかると走りを止められないことも多いので、オマツリするため、4本鈎にした方が良いです。
4本鈎にすると釣れなくなると思う人が多いですが、日本各地でサバを釣ってきましたが、4本等鈎数が少ない方が手返しが速く、かつオマツリが少ないです。
しかも、中層の小型や中型の魚を回避できて底付近の大型を釣ることができるメリットがあります。
3)釣り方について
基本的には、仕掛けを投入し、スプールに指を当てサミングしながらフォールさせます。着底したら、ゆっくりと巻き上げをします。
魚が掛かったら、とにかく全開で巻き上げます。ゆっくり巻いて追い食いをと考える人がよくいますが、これは大きな誤りです。
魚の動きは人間の想像以上に速く、全開で巻いても普通に追い食いしてきますし、全開で巻いてもサバは口周りが硬いので落ちません。
オマツリを防止するためにも、特に、掛けたら全開で巻くことが大切です。よく投入してフリーフォールをさせる人もいますが、フォールでヒットすることが多くオマツリの原因となるので、仕掛けを入れたら他の作業をしてはいけません。
4)まとめ
オマツリさえしなければ数は釣れるので、針を多くするよりも、少ない針でも確実に数を伸ばしていくことがお勧めです。
オマツリすると船の雰囲気も悪くなるので、自分のことだけでなく、他の人のことも考えることがこの釣りでの釣果を伸ばす秘訣だと思います。
《釣行メモ》
釣行日 | 2022年1月16日 |
潮汐 | 小潮 |
満潮 | 04時53分 |
干潮 | 09時48分 |
(勝浦) |
《使用タックル》
竿 | スクイッドロゴス195H、スタンディングバイトMR17(剛樹) | |
リール | ビーストマスター3000MD、ビーストマスター3000EJ(シマノ) | |
道糸 | PE3〜4号 | |
ツノ | プラヅノ11センチ |