〇はじめに
北但馬を流れる岸田川は、氷ノ山を源水とし、美しい自然に囲まれ、TVでもおなじみの「夢千代日記」の舞台となった観光の名所湯村温泉を横切って日本海に流れ注ぐ2級河川です。
その上流部に位置する八田村地区で「ヤマメ釣り大会」が開催され、私も釣友と共に参加してみることにしました。

〇受付順に釣り場をキープ
当日は、近接する民家の迷惑を考慮して「深夜から早朝にかけての場所取りは禁止」の公平なルールで午前5時30分ジャストに受付開始。多くの釣り人が受付を済ませ、順々にお気に入りの釣りポイントへと移動して釣りスタートとなる午前6時を待ちました。
私は、橋の下流部の開けたポイントの右岸を陣取ることにしましたが、後続して陣取った対岸の3名の釣り人を前に挨拶を交わし、仲良く釣りをすることとなりました。

〇グッドサイズが一気に手元に
釣り開始時間となり、「釣りスタート」の合図がアナウンスされると一斉に釣り人たちは期待の第1投を放ちました。
私は、セオリー通りに手前筋から瀬尻のチャラ瀬を狙ってみるが反応なし。そこで、B2オモリにウエイトをアップして一気に流心脇を攻めてみることに。
すると対岸の釣り人の立ち姿に警戒して流心に影を潜めていた良型のヤマメがヒット! しかし、上流へと一気に目印を運び上げるおかしな魚信。
それもそのはず。なかなか引き抜けないファーストフィッシュは、なんと胸ビレにハリ掛かりした22cmの綺麗なヤマメ。2投目にして、ヒットラインを探り当てることができました。
その後、同じ流れ筋を流して2匹、3匹と追加。釣れるヤマメは、うわさ通りに幅広のグッドサイズ揃いで嬉しくなってきます。
ヤマメの捕食の特徴は、アマゴとは少し違う。底波に乗せてナチュラルに流すのがコツ。8匹ほど釣り上げると、時折小さな「コン!コン!」というアタリが出だしました。
生イクラの3粒刺しのエサをついばむのはチビヤマメだろうと思い、イクラを1粒刺してサソイをかけて流すと、やはり食った! 宙を舞ったヤマメは15cmクラスのチビヤマメ。
今日は大物狙いなので、口元のハリを外して優しくリリース。しかし、その後はアタリが全くなくなってしまいました。
このポイントを見切って上流部へ足を運ぼうかと考えましたが、上手の上流には釣り人が数名。仕方なく川を切って中州になった2分流を探ってみると、大石の頭・瀬落ちの白泡際・小ポイントの反転流で好反応があり3匹を追加。
ここで、とりあえず小休止とすることにしました。

〇釣友は、ゼロ釣法で絶好調!
上手の釣り人が移動したのを見計らって、川を切り釣友の健闘ぶりを拝見することに。
上流部の1級ポイントでサオを出す釣友のダーリンは、15匹ほどビクにおさめている様子。「いい魚ばかりだ!」と、満足そう。
得意の細仕掛けの「ゼロ釣法」で確実に食わせて取り込む一連の動作は、渓流釣り歴数十年。確かに粘りのある釣りと竿さばきは名人芸でさすがです。

〇釣友のサピちゃんは、イクラの隠し刺しで
一方、渓流クイーンことサピちゃんは、「小バリ釣法」で対岸際の流れを狙って奮闘中。イクラを小バリに隠し刺し、ナチュラルフォールからうまく底波に乗せ、そして本命の食わせるポイントの瀬尻でヒットを狙っています。
毛糸の目印が「スーッ!」と消し込むと、軽くアワセをとって待望のヒット! 思わず笑顔がこぼれます。

〇上流部では、太陽光が当たり始めると好反応
上流部は釣り人が多く、一声掛けて割って入ることすらできません。太陽も時折顔を出し水温も少し上昇したからか、あちらこちらで竿先が良く曲がり出します。まさに絶好調の様子です。
良型の幅広のヤマメがあちらでもこちらでもタモにおさまり始めました。そんな私を見かねたダーリンが、上手のポイントを譲ってくれますが、竿を出す間もなく恒例の「ヤマメつかみ」が始まりました。

〇ヤマメのつかみ取りを楽しむジュニアたち
ジュニアの一生懸命なヤマメとの対決を見逃さまいと、パパさん・ママさんに混じってグッドタイミングのシャッターチャンスを狙いますが、なぜかパパさん・ママさんのお尻ばかりが邪魔をします。
当然、我が子の歴史的シーンをカメラや動画におさめようとするアマチュアカメラマンばかり。パパさん、ママさんの方が熱くなっているようです。ひっきりなしにジュニアたちの歓声が響き、とっても楽しそうです。

〇入賞したジュニア・一般の部のみなさん
ヤマメつかみイベントを期に約1時間の早上がり納竿を決定。軽装に着替えて広場で昼食のおにぎりと豚汁の無料サービスを受けて、ほっとしたのもつかの間、検量・検寸が行われはじめると25cmサイズオーバーの大ヤマメが続出!
入賞順位はミリ単位の接戦となりました。
表彰式ではサピちゃんが準優勝でダーリンは6位の入賞! サピちゃんは連覇入賞となり嬉しいご褒美のお米や山菜セットのお土産を追加して大喜び。
そして、大会は盛況の内に幕を閉じることとなりました。

〇釣友から譲り受けた山菜の数々

〇美味しく頂きました!




〇おわりに
八田村のみなさんの親切な対応と多くの笑顔をもらって、楽しい半日の釣りが出来ました。ジュニアとも仲良しになり思い出を沢山作れました。
釣り上げたヤマメもグッドサイズの幅広の魚体ばかりで、引きも強くとてもスリリングな釣りが出来ました。
岸田川釣り大会実行委員のスタッフの方々をはじめ、地元、婦人会の奥様方のおかげで楽しい半日を過ごすことができました。来年もまた遊びに伺いますね!
《釣行メモ》
釣行日 | 2025年5月18日 |
釣行場所 | 兵庫県・岸田川上流 |
天候 | 曇り |
気温/水温 | 17〜22℃/11~13℃ |
水量 | やや高(15cm増水) |
《参考タックル》
竿 | 流翔 7m(シマノ) | |
天上糸 | ザイト・渓流フロロ 0.6号(オーナーばり) | |
ライン | ザイト・渓流フロロ 0.4号(オーナーばり) | |
目印 | プロ目印(ピンク・オレンジ・イエロー)(オーナーばり) | |
オモリ | ガン玉B、2B | |
ハリ | カッパ・マタギ 7号(オーナーばり) |
《エサ》
サシエ | 生イクラ・バイオブドウ虫 |