【鴨川沖のクロムツの仕掛けや釣り方について】
鴨川沖では他の地域のクロムツ釣りとはやや異なり、フラッシャーサビキで狙うのが定番となっています。
しかしながら、ここ数年ずっと通ってこの釣りを楽しんでいますが、今回のようにフラッシャーサビキで食わない状況がよくあります。
そのため、私の場合、エサ釣りの5本針の仕掛けにサバの短冊を付けた仕掛けでまずはやってみて、食いが悪い状況ならばフラッシャーサビキに変えるという方法を取っています。
これは活性が低い時は、この海域のベイト、ヨゴレと呼ばれる小魚の動きを模すようにと考えているからです。
また、フラッシャーサビキの形状は海津タイプの鈎がメインとなるため、これにサバの短冊を付けても逆に掛かりが悪くなり、結果的に釣れません。
アジが混じる時、主に8月~10月前半頃までは海津タイプの掛け鈎を使うといろいろ釣れるので楽しいですが、晩秋になるとあまりこのタイプの仕掛けは良くないです。フラッシャーサビキでもムツ鈎形状のようにやや懐が広い物はエサを付けても問題なく釣れます。
また、フラッシャーサビキ(海津鈎仕様)は、ムツ針を使ったエサ仕掛けに比べるとハリス切れが多いです。
さらに、8本鈎で使うことも多く、慣れない初心者の方は手前マツリが多くなるので、半分の4本仕掛けにして当たりがあったら確実に1匹取るようにやや速めに巻いた方が良いです。
一般的にクロムツ釣りの場合、デッドスローで巻いた方が食いが良いと言われていますが、海津タイプの掛け針を使った場合、経験上切られることが多いので前述したように追い食いをあえて狙わず、確実に1匹を取るようにした方が良いです。(活性が高いとそのまま魚が食いつき、追い食い状態になります。)
速度的には魚が掛かったらシマノのリールならば5~6ぐらいの速度(デッドスロー)から10ぐらいに上げるぐらいが良いです。
私の使うエサの仕掛けの場合、当初はビーストマスターの3000番シリーズでは速度7ぐらいで巻いて、当たりがあったら落として5~6ぐらいにし、状況により糸ふけが出るような場合には、逆に8~9ぐらいに速度を上げます。
船によっては魚が掛かったら放置する方が良いというところもありますが、私の考えは違っています。
クロムツの場合、テンションが少しでも緩むとハリス切れが多発します。また、テンションが緩むとPEラインの白い部分が動き、これにクロシビカマスが攻撃することがあり、高切れも発生します。そのため、魚が掛かったらテンションを掛けたまま、緩めず巻き上げつつ追い食いさせるのが正しい釣り方だと考えています。
それを実現するのに必要となるのが、竿の調子で、この釣りで釣果を出せない人に共通するのは、硬すぎる竿や柔らかすぎる竿のいずれかを使用しています。
この釣りの理想的な調子としては、150号の錘をぶら下げた時に6:4ぐらいになるぐらいの曲がり方で、かつ魚が掛かってもバットに力が残っているような竿が良いです。
具体的な竿の例としてお勧めなのは、剛樹の『バーローズM』、『アーバスRR』、アリゲーターの『アカムツ竿』などです。
ヤリイカ竿やアジビシ竿を勧める一部雑誌やメディア等ありますが、これらの竿は先調子気味なので、魚が食い上げるとテンションが抜けることが多く、ハリス切れやクロシビカマスの被害に遭うことが多くなるため、おススメしません。
逆に、柔らかすぎる竿を使う場合、潮が速い時、船の下に仕掛けが入り込むような状況の時に竿が曲がり過ぎてオマツリを多発させることが多いのでダメです。
誘い方について、よく船長が竿を上下に振らないように言われているにもかかわらず、聞く耳を持たずにやる人が多いですが、これをやると前述したようにクロシビカマスにPEラインを切られます。
この釣りで絶対にNGなのは、ケミホタルや水中ライトを使用することで、クロムツが釣れないだけでなく、この付けた部分が水中での抵抗となり、オマツリが多発します。
ここ数年ずっとかなりの頻度でクロムツに通っていますが、やはり状況に応じた仕掛けの使い分けが重要だと思います。
フラッシャーサビキが定番だからといって、必ずしもこの仕掛けに拘る必要はないと感じます。しかしながら、どんな仕掛けを使うにせよ、他の人に迷惑をかけないことが大前提です。
《釣行メモ》
釣行日 | 2023年10月8日 |
潮汐 | 小潮 |
満潮 | 14時39分 |
干潮 | 05時26分 |
(勝浦) |
《使用タックル》
竿 | マジックバイトRR18(剛樹)、炎月 ひとつテンヤSPECIAL 230H(シマノ) | |
リール | 21ビーストマスター3000EJ(シマノ)、22トーナメント磯3000XH(ダイワ) | |
道糸 | PE3号、ひとつテンヤはPE 1号 |
《エサ》
サシエ | サバの短冊 |