長い釣り歴で初の魚「ヒゲダイ」
5月29日(水)、毎年この時期に釣行している島根県浜田沖の「泳がせ釣り」に出かけました。その際、珍しい魚「ヒゲダイ」を手にしましたのでご紹介いたします。
この釣りは活アジをエサに大きめな根魚、青物などを狙うものです。釣れる魚はいずれも美味魚。どれがヒットしても強い引きに重量感もあって、ハズレなしの釣りです。
この日もアジをハリにセットして仕掛けを投入。底をとって根掛かりしないようにしてアタリを待ちます。しかし、底潮が動かずなかなか食いが立ちません。それでも沖メバルやウッカリカサゴを手にすることができました。
潮が動かない厳しいなかでもさすがは「みすみ丸」のベテラン船長・平川さん。長年の経験と操船のおかげで短い時合に突入。強烈なアタリが私にやってきました。
「なにか違う……」
アワセを入れたあとの引きに違和感を覚えました。
強い引きではあるのですが、根魚にしてはやけに粘ります。青物にしてはスピードがありません。かといってマダイのような首振りの感触ともどこか違う。
長年の釣り経験でたくさんの魚を釣ってきましたが、味わったことのない感触です。
やがて上がってきたのは60cmはあろうかという、根魚のような、しかしタイ系にも見える変わった魚でした。特に目を引いたのはアゴに白いヒゲのようなものがたくさん生えていること!
この魚はいったい……。
「こんな魚は初めて見たよ」
この海で長く遊漁をしてきた船長すら見たのははじめて。姿からひとまず毒魚ではあるまいと持ち帰ることにし、ひとまずイケスへ。
その直後に大型のヒラメが食ってきたので私はそちらにすっかり意識を奪われてこの魚をことをあまり考えないまま納竿となりました。
帰宅中に友人たちにSNSを通じてこの魚の写真を送ってみたところ、親しくしている「かめや釣具八木店」の清水さんが
「それはヒゲダイですよ。非常に珍しい魚です。しかも超高級魚ですよ」
と回答くれました。私は生きたヒゲダイの手持ちの写真を撮っておかなかったことに強く後悔することに。
美味魚と聞いたので、いつもよくしていただいている居酒屋へ持ち込むことに。ちょうど2日後に友人たちと食事会を催す予定だったのでそこで出してもらうことにしたのです。
「これはなかなか出回らない魚ですよ」と居酒屋のオーナーも言われていました。
大きなサイズだったので、刺身や焼き物、煮物にお鍋とフルコースにしていただきました。
どれも味わったことのない上品な味でしたが、なかでもお鍋が美味でしたね。
長く釣りをしてたくさんの魚に出会ってきましたが、まだまだ出会ったことのない魚も多くいます。釣りは一生かけて楽しめる趣味なのだと改めて感じました。
《マップ》
※マップの釣り場の大まかな場所です。釣れたポイントとは異なります。自己責任の元、十分に注意して釣行してください。
《釣行メモ》
釣行日 | 2019年5月29日 |
潮汐 | 長潮 |
満潮 | 09時05分 |
干潮 | 14時24分 |
(浜田) |