リポート/昼田 一夫(ひるた かずお)さん
投げ釣りをメインに季節ごとのターゲットを狙って釣行している。ホームグラウンドは福山沿岸〜しまなみ海道
釣行日/2022年3月3日
前年、同島で複数の良型マコガレイをゲットしている昼田さんは、花見ガレイを狙って3月3日の未明、能美島に向けて出発しました。高祖港に午前7時前に到着すると、コーナー部に先行者がおり、あいさつをして波止の先端部に釣り座を構えます。好天に恵まれて風もほぼなくコンディションは良好です。
竿を5本セットして各方向に遠・中・近と投げ分けます。大潮とはいえ、満ち潮は穏やかな流れ。海底は藻が散在する砂泥地で根掛かりはほとんどありません。時おり竿をあおって誘いをかけながら、仕掛けが重く感じられる海底の変化点で止めて魚信を待ちます。一定の間隔で手返しすると、エサはそのまま残っており、エサ盗りさえいない様子です。
竿先がコクンコクンと曲がって、やっとアタったと期待するも、これは流れ藻やゴミが道糸に引っ掛かった動きでした。途中、2人組の釣り人が波止の中間部に加わって、計4人15本の竿が波止に並んでカレイからの魚信を待ち続けます。満潮は午前10時29分。カレイの時合が来るとすれば満潮の潮止まり前後。そのタイミングが勝負です。
午前9時過ぎ、コーナー部で釣りをしていた釣り人さんが「アタリが全然ないです。場所移動します」と言って撤収。波止中間部の釣り人さんも状況確認に来られて「エサ盗りもいないです」。ヒットを信じてハリ先のチェックや新鮮なエサへの交換をしてカレイからの魚信を待ち続けます。
午前9時半、北東方向約70m沖に投入していた竿先に明確なアタリがあり糸がフケました。しばらく待ってアワセると重量感が伝わってきます。下に下に潜る引きに本命と確信。慎重に引き抜いて波止に横たわったカレイの姿に、安どのため息。検寸すると29cmでした。
潮止まりを経て、下げ潮の午後1時20分、やはり沖波止との間、約80m沖に投入していた竿先が一気に曲がりました。カレイなら大型と期待しますがカレイとは違う強い引き。上がってきたのは38cmの鮮やかな色のマダイでした。
厳しい状況のなか、運よく本命のカレイを手にすることができました。価値ある1匹と、桃の節句に花を添えてくれたマダイに感謝して午後4時、納竿としました。
《釣行メモ》
釣行日 | 2022年3月3日 |
潮汐 | 大潮 |
満潮 | 10時29分 |
干潮 | 04時08分 |
(呉) |
《使用タックル》
今回の釣り場:広島県江田島市 能美島高祖港
アクセス/広島からは国道2号、31号で呉市へ。呉からは国道487号で音戸大橋を目指す。橋を渡って倉橋島へ入り、県道35号を南下し、早瀬大橋を経由して能美島へ。国道487号を北上、県道36号を経由して道なりに進むと右手に高祖港がある。