タイラバで黒ソイ・アイナメ/苫小牧沖及び沖堤防(苫小牧市)

釣歴30年、得意なジャンルはキスの投げ釣りと船釣り全般です。特に、最近は全国各地でタイラバで遊んでます。メインフィールドは北部九州及び北海道です。海、淡水問わずいろいろな釣りにチャレンジし、特に、海釣りにおいては北海道のタイラバの普及、レバーブレーキを使用したスピニングタイラバの普及等に力を入れてます。

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2018年5月22日、約1ヶ月ぶりの釣りに行きました。5月はいろいろと資格試験やらで忙しく、なおかつ行けるときは時化でしたのでモヤモヤした状態でした。

今回の釣行はセブンの宮崎船長とセブンガールの方をお招きしての苫小牧のタマリスクさんにお世話になりました。

当初は沖五目の予定でしたが、タマリスクの船長の判断とご厚意で、よく撮影で使われる船長の秘蔵ポイントに連れて行っていただきました。

今回は私がタイラバ、宮崎船長はプロトのジグや『海士』、セブンガールの方は『海士』でやりました。

最初に私が40cmちょっとのクロソイを釣り、その後に宮崎船長やセブンガールの方にもクロソイがヒットしました。

最初の1匹を見てベイトが小さなエビだったので、フックに付けているフレアリーフにバイトさせようと思い、フリーフォールから少し間をおいて巻き上げるリアクションバイトを誘発する方法を試したところ49cmのクロソイがヒットしました。

その後もアイナメやソイ、カジカなどがヒットし、久しぶりのタイラバを楽しむことができました。

今回初めて釣ったカジカは、メゴチにそっくりでびっくりしました(船長に聞いたら美味しくないカジカだそうで、そのままお帰り願いました。)

メゴチに似たカジカ

今回は上げのみでヒットが多く、フォールにヒットが集中する時期ではないのだと感じました。

宮崎船長達はシルエットの大きなジグなどを使っていたので、小魚をベイトとしていた大型のアイナメやマダラなどがヒットしていました。九州ではいなくなった魚で、釣りたいと言われていた魚でしたので、釣れて一安心でした。

その後、食いが渋くなり岸よりに移動し、夏に攻めるポイントでアイナメを狙うとセブンガールの方に60cm近い特大サイズのアイナメがヒットしました。

80cmオーバーの真鯛も釣られている方でしたので、見ていて非常に安定したファイトでした。

タイラバにアイナメがヒット

この岸よりのポイントは濁りが酷く、続行しても釣れそうになかったので、釣果も十分であったため早上がりしました。

 

 

今回何より嬉しかったのは、自分と同じ九州の方に北海道の釣りを楽しんでいただけたことです。九州と全く釣れる魚が異なり、いろいろと発見があり楽しんでいただけたようでした。

宮崎船長からはセブンの新作を見せていただき、またすごい発想で良いものを作っているなぁと感心しました。新作は北海道のタイラバに旋風を巻き起こすような気がしました。

大きなベイトを食っている時には恐ろしく効果があるなぁと思いました。今からシーズンとなるアイナメには最適な物と感じました。

また、毎回タマリスクの船長の引き出しの多さと操船の上手さには感心させられます。安定したタイラバの動作とバイトさせるタイミングを狙って作ることができるのは、やはりポイントを知り尽くし、抜群の操船能力を持っているからなのだと改めて実感しました。

この船長でないと今回のような繊細な食わせ方はできないです。

ソイ類は根すれすれにこの時期はいることが多く、少しでもタイミングがずれるとすぐ根掛かりになってしまうためです。

今回釣れたソイはエビやオオナゴを食っており、産卵個体かと思いましたが産卵には関係のない個体がすべてでした。アイナメは、オオナゴやカニ、ハタハタなどを食べており、セブンガールの方が釣られたマダラは例のごとくカニを食べていました(昨年私が同時期に釣ったマダラは、毛ガニがベイトでした)。

九州のタイラバも楽しいですが、やはり北海道のタイラバは楽しいです。これからアイナメもシーズンインし、良型に出会えることも多いので、50cmオーバーがよく釣れる苫小牧のボートロックや沖五目は、本州や九州の方に非常にお勧めです。

千歳空港からも近い苫小牧は最高の釣り場です。

レバーブレーキ付きスピニングリールの使い方

今までもいろいろと紹介しましたが、またレバーブレーキ(付きスピニングリール)を使用した釣り方全般について紹介します。

最近は太刀魚などで特にレバーフォール釣法が紹介されていますが、レバーブレーキを使ったフォールはジギングにおいてはスローのようにフォールを意識した釣りには特に有効です。

しかしながら、タイラバにおいては今回もそうだったように、必ずしもフォールで食うわけではなく、大体フォールで食う確率は2割ぐらいかと思います。

データを取ってみると特定の季節やベイトの時は良い時もありますが、必ずしもフォールで食うわけではないので、ジギングにせよタイラバにせよあくまでレバーブレーキを使う場合は、
上げで食わせた方が無難かと思います。

私がやっているレバーブレーキを使用したタイラバは、タイラバのヘッドの形状上、ジグに比べ沈下速度が速く、かつそのスピードを上手くコントロールする必要があり、ジギングに比べてよりフォールの性質が重視されるため、ハンドルのセッティングなど細かい部分のチューンが必要とされます。

レバーブレーキを使用した釣り方では、特にハンドルの重さやローターの重さが特に肝になります。ベイトリールや電動リールにおけるメカニカルブレーキのような役割をこのローターやハンドルがします。

ハンドルの長さが長く、ハンドルが重いほどブレーキがよくかかることになりますが、その代わり変なハンドルの回転をします。

そのため、使う重さにより細かくセッティングを変えたり、リール自体の番手等を変える必要があると感じています。

また、磯用のリールと同様のレバーが付いている場合、個人的には非常に長く使い辛いので、ルアー用のレバー(短いもの)に変えた方がキャストもしやすく、かつ使いやすいです。特に、小型のレバーブレーキのリール(ダイワ2500番相当)の物に概ね100g以上のジグやタイラバを付けるとハンドルの回転速度が非常に速くなります。

そのため、竿の角度で調整したり、特にタイラバではレバーをかけつつ落下速度の調整をしなければならない状態が発生します。

特に潮が止まっている時などそれが顕著です(ヘッドを軽くしたりなどでも対処は可能ですが)。

そのような場合は、無理にレバーブレーキを使用する釣りをするのではなく、キャストしての斜め引きなど、スピニングの性能を生かした釣りをするのが緊要となります。

また、特にスピニングに拘る必要のない方には無理にレバーブレーキを使用して特定のタナを探る釣りをするより、カウンター付の両軸で狙う方が釣果が上がると思います。

特に、イカメタルや太刀魚など無理にレバーブレーキを使用するよりも、小型電動の方が明らかに効率が良い時もあり、実際過去に私がイカメタルの時にテストした時は、小型の電動の方が釣りやすいと感じました。

その当時は、特にハンドルに今ほどハンドルに拘っていたわけでもなかったときですし、あくまでリールに巻いている糸の色で確実に棚がわかる人は良いと思いますが、そうでない人にはあまり効果がないと思います。

確かにスピニングでフォールでアタリが出るのは非常に楽しい(バーティカルのスピニングタイラバのフリーフォールでもブリやヒラマサはそのフォール速度に普通に反応してきます。しかも、驚くぐらい糸ふけがでることも多々あります。)ですが、このマニアックなやり方をするのに高額な道具一式揃えるのはもったいないのかなと思います。

上述したように、この釣り方はただレバーブレーキで落とせばいいということではなく、使っている人はそのメリットとデメリットを理解して使っているのがほとんどだと思います。

スピニングのメリットでよく言われるのが細い糸を使えるからとか、フォールが速いとか言われますが、実際そのような細い糸で人に迷惑をかけずに取れるかも怪しいし、フォールの速さのみを求めるならわざわざ高いお金を払ってレバーブレーキを使う必要もないので、矛盾しているのではとよく思います。

私自身、このやり方が私のスピニングタイラバの完成形としてやっていますが、実際釣り座が有利で、かつ底付近など特定の棚にいるのであればベイトリールや電動リールの方が効率が良いのでそちらでやっています。

あくまでバーティカルにおけるスピニングタイラバの役割は競合するような状況などでいかに有利な状況を作為し、釣るかというところが強いです。

また、潮が極端に速い時などはダイワ2500番サイズのリールでは巻き取りが安定しないので、使用できないこともあります。その場合は、4000番サイズ(シマノ)のリールなどで対処しますが、今のレバーブレーキ搭載のスピニングは2500番サイズ以上はボディが1回り大きくなり(リール本体のみの重さは約340g前後)、ハイギアしかないのであまり汎用性はないです。

(スピニングタックルで300g以上のリールはバランスが悪く使い辛いです。過去に何回も釣行で試し、検証済みです。)

レバーブレーキを使用したオフショアの釣り方やバーティカルのスピニングは目新しいようで、興味を持たれる方もいると思い、そのメリットとデメリットをしっかりと理解してもらった後に、試してもらったほうがよりこの釣り方を好きになっていただけるのかなと思い今回紹介しました。

《釣行メモ》

釣行日 2018年5月22日
潮汐  小潮
 満潮  06時50分
 干潮  14時43分
(苫小牧西)

《使用タックル》

竿  OCEA炎月投げ式S641F  シマノ
リール  17モアザン2510LBD(リブレのハンドル仕様)  ダイワ
ライン  PE1号
ハリス  フロロ3号
タイラバ  セブンスライド60g  セブン
ハリ  マイスターフック  ハヤブサ

《利用遊漁船》

タマリスク