2015シマノジャパンカップ磯(グレ)釣り選手権

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○主催/シマノ

11月21日(土)から22日(日)にかけて長崎県五島列島福江島福江地区の磯を会場に『2015シマノジャパンカップ磯(グレ)釣り選手権』が開催された。各地の予選、セミファイナルを勝ち抜いた選手、インストラクター選抜、前大会シード選手を合わせた24名が栄冠を目指し熱い戦いを繰り広げた。

この大会は、各選手が5試合行い(28cm以上のグレ総重量で勝敗を決す。検量後グレはすぐにリリース)、その勝ポイントと今回から新たに設けられたルール「重量差」で順位を決して、上位2名が決勝戦を行うというもの。このため決勝戦に進むためには勝利だけでなく相手よりも数多くグレを釣って勝つことも求められる。

初日は3試合。終始天候はおだやかで、1試合目から熱戦が展開された。釣り合いになる試合もあれば、1匹を争う試合もあった。そんな3試合を終えた段階で勝ポイント、重量差ともにトップに飛び出したのは京都の上田泰大選手。それを同じ勝ポイントで森井陽選手が追う。

しかし3勝でリードしたといっても、1敗で大きく変わるのがジャパンカップ磯。2勝1分の広島の小松和伸選手をはじめ2勝1敗の選手が8名あとに続いており、「誰が決勝に行くのか?」は翌日の5試合目終了まで読めなかった。

さすが五島列島。時合になると良型が連発でこの竿曲がり

迎えて2日目。この日も好天に恵まれ、グレの食いもよく、好記録、好試合が展開され、決勝へ進む2選手が決定。1人は5勝文句なしで上田選手が決勝へ。もう1人は2勝1敗から2連勝し、4勝1敗まで盛り返して重量もかせいだシマノインストラクター・田中修司選手が名乗りを上げた。

決勝戦を前にガッチリ握手する上田選手(左)と田中選手

決勝は釣座優先権のある上田選手が海に向かって右手に、田中選手が左手で試合スタート。ここは独立磯で沖には潮が投げれポイントが絞りにくい感じだったが、上田選手は手前の潮の変化を見つけると攻め、キーパーサイズの尾長が出ることが分かるとしばしそれを釣り、沖のよい潮が流れたときは遠投して少し深いタナを釣り、良型の口太を引き出す。

一方の田中選手も広いエリアの中で潮の動きを逃さず狙い撃ちして良型の口太を釣っていく。どちらとも竿を交互に曲げるので、見ているほうは視線が左右へ動き続ける。

上田選手の取り込みは的確。玉網をかまえたところへグレをスムーズに誘導させる

田中選手は良型のグレを瀬際でいなす。これはNEW『BB-Xテクニウム』「SUTブレーキ」あればこそと試合後にコメントしてくれた

後半戦。釣り座を交代し、上田選手は遠投勝負。田中選手は潮の変化をうまくとらえて口太を追加していく。しかも田中選手が掛ける口太は上田選手が釣っていたときよりも少し大きい。決勝にふさわしい熱戦が繰り広げられ、最後まで2選手とも集中力を切らさず試合終了の笛が鳴った。
検量結果は、上田選手5,886g。田中選手4,701g。上田選手が悲願のジャパンカップ初優勝を飾った。

上位3名。3位の藤原選手は大学生と若手の台頭もあった

「いろんなトーナメントに参加させてもらっていますが、ジャパンカップ特別な思いがありました。何度か出場させてもらいましたが悔しい思いばかり。優勝はずっと悲願だったのでとてもうれしいです。仲間の協力と家族の支えのおかげでここに立つことができました」とコメントしてくれた。

次回大会も今大会以上の熱戦が展開されることだろう。

◆大会結果◆

優勝 上田泰大
2位 田中修司
3位 藤原誠太
   (敬称略)

2度目の優勝を目指して五島列島に来た田中選手。2人目のお孫さんに優勝カップをプレゼントしたかったとのこと

選手とスタッフも固唾を飲んで試合を見守る

1匹ごと拍手が贈られる

検量を待つ2選手

上田選手の優勝がコールされた瞬間、田中選手から握手を求めに。試合が終わればノーサイド

上位3名が味わえるシャンパンシャワー

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