
大阪湾では8月頃から、翌年の1月頃まで良型のアジが狙えます。40cm超えを地元では「鬼アジ」または「ギガアジ」と呼び、これらを狙うアングラーがこぞって遊漁船に乗ります。今回は少しシーズン遅めとなったものの、後半のほうが当たればデカいということで期待して釣行しましたが、
逆を言えばハズレもデカいということ。それでも45cmを超えるスーパーギガサイズや50cmに届く巨アジの実績もあるだけに、夢を追いかけてみたくなります。
当日のポイントは大阪湾南部で、潮回りは大潮。南へ出払う潮流域で釣りをしました。実はこれまでに何度もハリを折られたり曲げられたり、はたまたラインブレイクという屈辱を味わっていて、今回はタックルを大幅に強化してのチャレンジ(リベンジ)でした。
リールに関しては4000番ボディというライトゲームとは言い難いサイズで、リーダーも16lb、シンカーも112gというアジングでは規格外の装いとなりました。
激流域の水深50~70m、時には80mラインまで沈めることもあるので、シンカーは225gまでの用意が必要になり、260gまで使用することもあるそうです。そもそもそんなウエイトに対応できるバチコンロッドは少なく、自分は150gを乗せられるオモリグロッドをピックアップ。レングスも6フィートより7フィートクラスを選んだのは、ターゲットの突っ込みをドラグと同時にロッドでいなすタメの幅を持たせておく狙いからです。
ラインはコシが強くウエイトのあるシンキングPE、サンラインの『オールマイト』0.8号を選択しました。ここまで用意して、ようやく勝負ができるステージに上がれるのです。
ポイントに到着し、急激なカケアガリに沿って船を流していくと、1フォール目から根掛かりかと思うような重量感が伝わり、ロッドが締め込まれました。尋常ではない曲がりにアジなのかどうかも怪しまれるなか、マグロのように円を描きながら抵抗し、浮いてきたのは43cmのギガサイズ。
どうやら回遊エリアを引き当てたらしく、ここから怒涛のラッシュに突入しました。

ボトムスレスレにシンカーをステイさせ、軽くあおって止めて待つ……。基本的には波による船の揺れにアタリが消されないように集中してロッドを構えておくことがフッキングに至るポイントです。
大型のアジの回遊が確認できたことでワームのサイズを上げる人もいるなか、私はジャクソンの『アジパール』のグロー系で勝負。シンカーが重いのでいくらアジが大きくても……と言うより、大きいからこそ吸い込みバイトでアタリが小さい訳で、これを見極めて掛けるのがまた楽しいのです。アワセが遅れるとご存じのように口の横に掛かり、口切れをおこしてキャッチできません。ハリはかなりの太軸を使用しているにも関わらず、1本獲ったら曲がっているというギリギリの攻防は非常にスリルがあります。


この日は最初に上がった43cmを皮切りに、口を閉じた状態で最大47cmまでのアジを確保。文句なしのスーパーギガサイズが混じり、日が暮れる頃に納竿しましたが、すべて40cmオーバーという脅威の釣果。次の目標を大幅にアップすることになる奇跡の釣行回として幕を閉じました。

《釣行メモ》
| 釣行日 | 2025年11月8日 |
| 潮汐 | 中潮 |
| 満潮 | 08時57分 |
| 干潮 | 14時04分 |
| (泉大津) | |


