
編集部スタッフが、釣りにまつわる疑問を「実験(ジッケン)&検証(ケンショウ)」する『ジッケンショー』。
今回のテーマは、
【タチウオのテンヤ釣り(引き釣り)で使われるキビナゴを塩締めすると、どれほどエサ持ちがよくなるのか?】
こんにちは、編集部のりょーたです。オカッパリのタチウオ釣りで使われる冷凍キビナゴ。最近ではハード加工が施された商品もありますが、釣具店によっては置いていないこともあります。
そんなときはノーマルのキビナゴを購入することになるのですが、使ったことがある方ならご存知なように、この冷凍されただけのキビナゴはキャストを繰り返していると腹が裂けて早い段階でグチャグチャになってしまいます。
そこで、自然解凍した冷凍キビナゴを塩で締めて水分を抜けば、少しはエサ持ちがよくなるのでは? と思って検証してみました。

塩じめキビナゴの作り方
プラケースにキッチンペーパーを敷き、その上にマルキユーの『旨〆ソルト』をまぶしたキビナゴをON! 水分を抜くため冷蔵庫で2時間ほど置き、キッチンペーパーを新しいものに取り替えて冷凍庫に入れて保管。これを実験の2日前におこないました。

塩締めキビナゴを作るにあたり、普通の塩を使ってもよかったのですが、アミノ酸の旨味をプラスできる『旨〆ソルト』(マルキユー)を使ってみることに。

完成した塩締めキビナゴ。側面のキラキラが薄れて全体的にくすんでしまいましたが、身は引き締まり、見るからにエサ持ちがよさそうです!

解凍しただけのキビナゴ(生キビナゴ)はこちら。輝きはありますが、身はやわらかそうです。冷凍していない新鮮なキビナゴは身がしっかりしていますが、釣りに合わせて入手するのは難しい人が多いと思います。

検証スタート! 塩締めキビナゴのエサ持ちは?
検証方法は、塩締めキビナゴと生キビナゴをそれぞれテンヤに縛り付け、ひたすらキャスト&リトリーブを繰り返して5投目、10投目、15投目のエサの状態をチェックするというもの。
生キビナゴの場合
○スタート時

○5投後

目玉が取れる以外は異常なし。
○10投後


腹が裂けて内臓が出るとともに腹回りの身がボロボロになってきました。
○15投後

頭が取れて身もボロボロに。これでもタチウオは釣れることもありますが、バランスも悪くなるので替え時です。
塩締めキビナゴの場合
○スタート時
塩で締めたキビナゴはどうか? 検証スタート!

○5投後

目玉が取れそうなこと以外はこちらも異常なし。
○10投後

目玉が取れて腹も裂けました。が! 内臓は腹の中にキープされたままです。
○15投後


身くずれはほぼなし! まだまだフルキャストに耐えられる感じです。
塩締めキビナゴの検証結果
予想通りというか当然? 塩で締めるとエサ持ちがグンとアップしました。すなわち、エサを付け替える回数が減るため手返しがよくなり、エサも節約できるということです。
タチウオの食いつきに関しては検証できませんでしたが、あくまでも私個人の感覚としては、生のキビナゴも塩で締めたキビナゴもタチウオの食い自体に変わりはないと感じています。
