日本国内には100を超える水族館があると言われ、中国・四国エリアにも数多くの水族館があります。編集部が中四国にある水族館めぐって紹介します。第6回目は高知県土佐清水市にある【高知県立足摺海洋館 SATOUMI(さとうみ)】です。
※情報は取材時のものです。
高知県立足摺海洋館 SATOUMI(さとうみ)とは?
2020年7月にリニューアルオープンした足摺海洋館SATOUMI。海洋生物を展示するだけではなく、周囲の自然やレジャー体験が連動するように設計されたオリジナリティあふれる水族館。館内は山から渓流、里山、河口、湾内、深海へと順を追った展示方法がとられ、足摺エリアの生態系がギュッと濃縮されています。
高知県立足摺海洋館 SATOUMIの場所(アクセス)
住 所/高知県土佐清水市三崎4032
アクセス/四万十市、もしくは宿毛市からは国道321号(足摺サニーロード)で約45分
電話/☎0880-85-0635
営業時間・定休日・料金
○営業時間/9~17時(最終入館16時30分)
○定休日/年中無休
○料金/
大人(高校生以上)…1,200円
小学生~高校生 ………600円
未就学児………………無料
高知県立足摺海洋館 SATOUMI 館内紹介
建物正面の郵便ポストにかわいらしいウミウシのキャラが乗っています。というのも竜串湾は国内でも有数のウミウシの生息地だからとのこと
足摺の原生林
土佐湾の南西端に位置する足摺半島には広大な森が広がり、さまざまな生き物たちが暮らしています。入場ゲートをくぐると、森を再現した緑豊かな光景が飛び込んできます。
カエルやヘビ、イモリなどの爬虫類・両生類を中心に、滝つぼにはアユが泳いでいました。
渓流
原生林の次は清らかな水が流れる渓流コーナー。ここではアマゴやウグイが展示されています。
里山
里山エリアには中流域に棲むカワムツやオイカワ、タナゴ、モツゴなどの姿がありました。
河口
淡水と海水が混ざり合う河口エリア。ここではアカメ(幼魚)をはじめ、ボラやシマイサキ、ヘダイ、アミメハギ、クロホシマンジュウダイなどがいます
河口エリアの先にいたのは、ユーラシアカワウソとオオウナギ、アオウミガメ。
ユーラシアカワウソはお昼寝中でした。2012年に絶滅宣言されたニホンカワウソはユーラシアカワウソの亜種で、見た目はそっくりとのこと。普段見慣れたコツメカワウソよりもかなり大きい!
まるで空を飛んでいるかのような斬新な展示。ちなみに足摺海洋館前にある桜浜はアカウミガメの産卵場になっているそうです。
ふと上を見上げるとオオウナギが!
さらに進むと多種多様なサンゴが展示されていました。
竜串湾(黒潮の影響を色濃く受ける竜串エリアに生息する魚や甲殻類、サンゴを展示)
竜串湾を再現した大水槽は必見! さまざまなサンゴをはじめ、そこに棲む魚たちが展示されています。グレ(メジナ)をはじめ、イシダイやイシガキダイ、オヤビッチャ、タカノハダイなどの釣り人におなじみの魚はもちろん、スズメダイやチョウチョウウオなどのカラフルな魚がたくさんいました。
偶数日の13時15分からエサやりタイムがあるそうです。これだけの数の魚がエサを食べる光景は圧巻なのでしょうね。
高知西部といえばやはりアオリイカ! 毎年、4kgや5kgといった特大サイズが釣り上げられています
円柱水槽には大量のマイワシが! 延々とぐるぐる泳いでおり、ずっと見ていると酔いそうになります(汗)
ナマコやヒトデに触れられるタッチングプール(取材時は感染症予防のため中止)
大水槽の奥には「足摺の海」をテーマにしたコーナーがあり、背ビレと尻ビレが極端に長い魚やウツボなど、たくさんの生物を展示
魚といえば料理! ということで、地元の食文化もところどころで紹介されていました。
外洋水槽
ホシエイやゴマサバ、センネンダイ、エイラクブカ、タイワンコロザメ、マアジ、メアジなどが入った外洋水槽。奇数日の13時15分からエサやりタイムがあります。
ウミウシ&クラゲ
色とりどりのウミウシやクラゲたち
クラゲやウミウシを模したイス
深海
水深200m以上の深海に生息する生物や標本を展示
深海ゾーンを抜けると出口になっており、オリジナルグッズや高知のお土産を販売しているショップと軽食がいただけるカフェがあります。
足摺海底館
足摺海洋館から徒歩10分ほどのところにある海中展望塔。らせん階段を降りると、水深7mの海の中をのぞくことができます。当日はグレやオヤビッチャ、ニザダイ(サンノジ)、カンパチの幼魚などを見ることができました。
グレは40cmオーバーのグッドサイズがメイン! エサやりタイムはすごいことになってました!
総括
2年前にリニューアルしたばかりとあって水槽が抜群にきれい! 水質もクリアなので魚が見やすいのが印象的でした。ユニークな形の水槽も多く、展示方法にもこだわりを感じました。また、付近には海底館やグラスボート(船底のガラスから海中を鑑賞できる船)、キャンプ場、貝類展示館(海のギャラリー)など、さまざまな施設やアクティビティがあり、1日では到底遊び尽くせません。1泊2日、いや釣りと併せて2泊3日くらいのプランで訪れたいと強く感じました。