第1回 旅釣り「旅のついでにタイ釣り」/松山沖(愛媛県松山市)【小島丸】

(しなかわ たまき)初めて瀬戸内で船釣りをした日から13年。仕事柄、東京と広島を行き来しています。生餌の宝庫で常に疑似餌を追求する瀬戸内の釣人のスピリットに感動。サビキ、チョグリ、鯛ラバ、ダマシetc。島の民宿の2階で海見て珈琲飲みながらレポ打つのが好きです。モデルになってくださいね。東京・品川/広島・呉 しなかわ環

しなかわ環をフォローする

旅のついでに鯛釣っていいじゃないですか。途中下車歓迎! 駅のお手軽グルメとお手軽船釣り

愛媛県松山市にちょい旅行。泊りは民宿で地魚、地酒、地ビールなどをリーズナブルに。午後か午前にお寺や神社やちょい観光で、そして翌日に船釣り。

釣り道具はモバイルロッドと高性能な軽目の両軸リール。エサが不要なタイラバなら、気軽に御夫婦でも入門出来ます。ターゲットがタイならば釣趣抜群、程よい釣果も期待でき、なによりその気になればダイソーで保冷バック&コンビニで保冷剤を買えば新幹線、特急で運搬も問題なくいける。瀬戸内海というのは都市圏に住む者にとって本当に旅釣りをするのに良い環境が揃っている様に思えます。

さて今回は松山観光港から徒歩3分の高浜漁港から出ている小島丸が舞台。

松山観光港に行った事のある方ならば、伊予鉄道の高浜駅まで歩いていく間に高浜フィッシングセンターという文字が書かれた建物が港の横にあるのを御存じでしょう。これ、釣り堀とかじゃあないんですよねぇ。

「遊漁船教えてくれないですかあ? 松山観光港近くへ行くもんですから」と漁協さんに聞いたら、「出てくれるかわからんのじゃが…」と紹介してもらったのが今回の「小島丸」でした。

釣行した2月18日は4月上旬並の陽気に加えて風も微風。長潮前という流れ無さそうな潮である事を除けば素晴らしいシチュエーションですねぇ。

当日は所要で松山駅から大手町駅まで歩いて、伊予鉄道(伊予鉄高浜線)で高浜駅まで行って高浜港まで徒歩した訳ですが、松山駅の立ち食いうどん屋さんというか蕎麦屋さんがあるんですよねえ。

四国、関西の人ならば駅にあるのは当然うどん屋なんですが、関東人のわたくしにとって駅にあるのは蕎麦屋で立ち食い蕎麦は関東人にとって生活の中でなくてはならない存在なんでちょっと15分だけと覗いてみたら釜揚げシラス丼セットなるものがありました。これがまた旨い。大葉、青首大根おろし、生姜、がこんもり中心に盛られていて、お醤油がもう振ってある。がぁっと掻っ込む。

そぉか生卵も頼めばよかったなぁ。それに硬めの讃岐うどんがまた旨い。えっ? あんたさっき「関東人は蕎麦とか言ってなかったっけ?」と言われそうですが、 いいの、いいのこれだけ旨きゃ文句言いっこ無しですよ。

松山駅 釜揚げシラス丼

と、やや早め腹ごしらえを終了したところで高浜の小島丸へ向かったのでした。

伊予鉄道高山駅からは歩いて港へ

港について待っていると船長さんトコトコっと来て手を振っている。

「ああっどおもぉ」

失礼な言い方ですが、思っていたより全然綺麗に整備された船でしてライフジャケットも腰巻式のを貸して頂けました。

11時に出船して1時間程バァーッと走って、島々の間に到着。

スパンカー立てて、「いいよぉ」と釣り開始。カケアガリでマダイの4キロ級の実績のある場所との事。

「さぁ来るか…!」と思うも、こない……。でも船長、最初に伝えた「根掛りのない場所で、3時間だけタイだけ狙って」という希望を極めて忠実に守ってくれて、いい感じだなぁ。

おっ船長にアタリ! 左胴の間、操舵室の横から竿を出してくれている船長の口が「た、い、と、は、ち、が、う、じ、ゃ、ろ、お…」と笑いながら動いていますが…。上がってきたのは、おおっでかいイネゴチ! 船長自分でタモ入れしたのは50cm近いサイズ。このサカナでは最大級でしょう。

「よしっ、次はわたくしの番だよ」と巻き上げを底に絞って巻き巻き。80gのヘッドがいい感じ。トトトッとアタリが来た感じがしましたが、こちらも「た、い、と、は、ち、が、う、じ、ゃ、ろ、お…」。50m以上の水深でも全然引きません。

上がってきたのは30cmに欠けるガシラ。でもこれはこれでお刺身にも煮つけにも塩焼きにもなるんで美味で便利でうれしいオサカナなんですよねぇ・・。

タイラバで釣れたイネゴチとカサゴ
イネゴチとガシラがヒット

松山空港に降りる飛行機を見ながら、「あぁ春だなぁ」と鯛ラバ巻き巻きしているうちに、あれっあと15分で午後3時。船長に「16時50分のフェリーに乗りたいのでそろそろ」と言うと、「そいじゃ観光港近くでタイ狙いましょう」、ってんでバァーッと走ってくれて。

松山観光港前で釣り
松山観光港の近くでタイラバ

自分が乗るフェリーが入港してくるのを見ながら釣りと言うのも乙なもんです。船長もなんとかタイをお土産に持ち帰らせてくれようと、胴突き仕掛けでイイダコエサまで繰り出してくれたんですが、とうとうラストまでタイからのシグナルはなしで16時10分沖あがりとなりました。

松山観光港迄は徒歩3分と近い近い、手軽でいいね! 広島までの帰路のフェリーの中で、坊ちゃん団子で珈琲が飲めました。

松山観光港の夕日

松山への旅行ついでに「旅釣り」でタイ。御夫婦で如何でしょうか、きっと良い想い出ができますよ。

《釣行メモ》

釣行日 2024年2月18日
潮汐 小潮
 満潮  15時03分
 干潮  10時09分
(松山)
◯利用渡船/小島丸 090-4785-9910(松山観光港横 高浜漁港より出船。伊予鉄高浜駅から徒歩7分)

《使用タックル》

竿 小継 金剛1.87m(櫻井釣漁具
リール 紅牙100XH(ダイワ
PEライン シグロン0.8号(サンライン
タイラバ 2step TG 80g 瀬戸内オレンジ、他 (START