釣りの疑問【ベイトリールで上手にキャストする方法】

釣りぽ編集部制作の記事です。※一部執筆記事もあり(本文最後に報告者を記載)。

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質問:ベイトリールで上手にキャストする方法

ベイトリールで上手にキャストする方法を教えてください。
(質問者:米十リール〈岡山県岡山市〉)

回答:ブレーキ調整とサミングが肝です

回答者:どんとこい川上さん
(備後、しまなみエリを中心に、いろいろな釣りを楽しんでいるマルチアングラー。ボナンザアドバイザー)

ベイトリールのキャストでは、ブレーキの調整が大切になります。

ベイトリールには2つのブレーキがあります。ひとつはスプール自体を押さえつけるメカニカルブレーキです。メカニカルブレーキを緩めるとスプールが左右にカチカチと動きますが、これがガタつかないくらいのところまで締めておきます。

もうひとつは、「マグネットブレーキ」「遠心ブレーキ」「DCブレーキ」など、メーカーや機種によって呼び名や機能がさまざまのブレーキシステムがあります。

このブレーキについては、最初のうちは強めに締めておきましょう。飛距離は出ませんが、バックラッシュはぐっと減ります。

キャストに慣れてきたら、少しずつブレーキを緩めていきましょう。スプールがよく回転して、飛距離を伸ばすことができます。ただし、バックラッシュしやすくもなるので、ここでサミングが重要になってきます。

ベイトリールのブレーキ
ベイトリールのバックラッシュ
バックラッシュ……ラインが放出されるスピードよりスプールの回転が速い場合に、ラインが弛んでスプールに巻き込まれて絡まる現象です。キャストするときもですが、船釣りで垂直に釣るときでもバックラッシュすることがあります。これを防ぐためには、ブレーキの調整とサミングが大切になります。

サミングは、基本的にはルアーが着水するときにおこなえばいいのですが、ルアーの飛行中にも軽くサミングすると、よりトラブルなくキャスティングすることができます。特にブレーキを緩めに設定しているときは、キャスト直後から着水前の間にもサミングをすることが必須となります。

ベイトリールのサミング
サム(thumb)は親指のこと。スプールに親指を当てて、ラインの放出量を調整します。キャストしてすぐとキャスト中にサミングして、ラインが出過ぎないようにしています。ブレーキシステムは、一番緩いとこから少しだけブレーキをかけた状態にしています(DAIWA製リールの0~20段階なら、2程度)。

ベイトリールを使ったキャストの流れ

ベイトリールの投げ方は以下のとおりです。遠投向きの投げ方であるスリークォーターキャストを紹介しているので、参考にしてみてください。なお、キャストする際は周囲(特に背後と頭上)の安全確認をしっかりおこないましょう。

1.タラシを30cmほどとり、親指でクラッチを切ってスプールを押さえます

ベイトリールのキャスト方法

2.キャストするポイントを定めて振りかぶります

ベイトリールのキャスト方法

3.ルアーの重量をロッドにしっかり乗せてキャストします

ベイトリールのキャスト方法

4.ロッドが頭上を越えたら親指を離します

ベイトリールのキャスト方法

5.ルアーをキャストしてから着水するまでに適時サミングして、ラインの放出量をコントロールします

ベイトリールのキャスト方法

ベイトリールの握り方

ベイトリールをキャストするときの握り方は、ロッドのトリガーに指を1本かける「ワンフィンガーグリップ」にしています。手首のスナップがききやすいので、ショートロッドでワンハンドキャストする際には、しっかりとルアーに初速をかけることができます。

ただ、ソルトシーンではヘビータックルを使うことが多く、ワンハンドでキャストすると手首にかなりの負担がかかります。ダブルハンドでキャストを行い、キャスト時にグリップエンドをしっかりと引き込みむようにキャストすると、手首のスナップを最大限に生かせます。

ベイトリールのロッドの握り方
トリガーに指を1本(人差し指)だけ掛けるワンフィンガー
ベイトリールのキャスト

最近のベイトリールのブレーキシステムは、電子制御で自動的にスプールの回転を調整してくれる機種もあり、バックラッシュしにくくなっています。そういった機種を選択することも、ベイトリールを上手にキャストする近道となります。

また、ルアーの重量、風の影響、ベイトリールと組み合わせるロッドやラインに応じて、ブレーキとサミングを適切に調整することも大事になってきます。いろいろな状況でキャストをおこなって自分の経験値を上げていけば、ちょうどいいブレーキとサミングが分かるようになります。

ベイトリールの魅力は、ピンポイントを狙いやすく、中~重量級のルアーや空気抵抗の比較的少ないルアーを遠投することができるところにあります。

余談ですが、筆者は36ミリスプール+PE1.2号の組み合わせで、30gのジグを100m以上飛ばすことができます。飛距離を伸ばして正確性の高いキャストを実現させるには、練習あるのみです。ベイトリールのキャストをマスターすれば、釣りの楽しさがより広がることでしょう。

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