衝撃を受けた釣具を紹介!《釣具スーパーサプライズ!》 Vo.1〜Vo.3 『ガルプ』『投げ釣り用リール』『タイラバ』

【釣りぽ編集部】の制作記事。基本的な釣り方や釣り場情報、イベント・キャンペーン情報を中心に紹介。

釣りぽ編集部をフォローする

長年釣りをしてきたアングラーが、これまでに衝撃を受けた釣具やエサ、アイテムを紹介する『釣具スーパーサプライズ!』。

今回は

Vo.1 バークレイ『ガルプ! ソルトウォーター ベビーサーディン』
Vo.2 ダイワ『アモルファス ウイスカートーナメント プロキャスター SS45』
Vo.3 タイラバ(デュエル『ソルティーラバー』)

を紹介。

Vo.1 バークレイ『ガルプ! ソルトウォーター ベビーサーディン』

紹介者/林 健太郎(はやし けんたろう)=広島の釣具店「SUMMIT」代表。長い釣り歴を持ち、釣具開発にも携わるショアのルアーゲームのエキスパート

今から15年くらい前だったと思います。当時はメバリングが流行しはじめたころで、まだワームのラインナップは少なく、私はオフト『スクリューテールグラブ』をよく使っていました(なつかしいですね~)。

そんなところへ外資系のルアーメーカー・バークレイがSWライト市場へ参入。『ガルプ! ソルトウォーターベビーサーディン』というワームを送り込んできました。

よくあるピンテールのワーム。私の印象は正直いって「精度が低いな……」というものでした。

 

なぜなら当時の『ベビーサーディン』は、1本の茎に実がつながっている、果物や野菜のような「フサ状態」だったのです。使うには1個ずつ切り取らないといけなかったんですね。また、切り取ってもボディにはバリが多く、おまけにテールが曲がっているものもありました。

「これホントにルアーとして大丈夫か?」

そう感じながらも興味を惹かれたのは「味」と「匂い」付きのワームであること。

味は分かりませんが、明確に強い匂い。こんなワームはなかったわけですから、さっそく使ってみることに。

すると、形はいびつなのにメバルが釣れる釣れる! 明らかに動きではなく、味と匂いで食わせている感じがしました。

 

こんなこともあってか、当時のルアーマンの間では「切り札」とか「禁じ手」と言われていました(今でもですかね?)。

 

しかし私はもうひとつ衝撃的だったことがありました。それは「ワームにしては自重があるので飛ぶ!」ということ。

ガルプシリーズを乾燥させると分かるのですが、乾くとかなり小さくなります。実はこれが原型。匂いと味の成分を含ませて膨らませているのです。

この飛距離が出るという特長も気に入って、私はよく使っていました。

そして現在はブラッシュアップされて、以前より断然使いやすくなっています。形もまずまず。これなら動きでもきちんと誘ってくれているのだろうと思っています。

《レジャフィッシング2020年1月号掲載》

 

Vo.2 ダイワ『アモルファス ウイスカートーナメント プロキャスター SS45』

紹介者/小池 勝(こいけ まさる)=西日本を中心にキスやカレイを狙う投げ釣り名手。ダイワフィールドテスター

スーパーサプライズだったのはこのモデル

小池さんが所有するリール。最新モデル(左端)を並べるとこの違い

今から55年くらい前に私が手にしたスピニングリールは、細いラインを巻くために、「エコノマイザー」(写真の赤いパーツ)を使用していました(1960年代の『ダイワスポーツ5000』)。

当時のスプールは、ラインを巻くと真ん中がくぼんだ巻き上がりになってしまうのです。

そこで巻き上がりが平行になるように、真ん中部分に不要なラインを下巻きにしていたのだが、メーカーによってはスプールの真ん中が盛り上がったモノも作られ始めた(1970年代のオリムピック『純93』)。

 

その後、1980年代にはラインの巻き取り方法を変えて、均等に巻けるようなタイプが登場し、赤いダイワ『プロキャスターST8000サーフ』のようなスプールエッジの抵抗を少なくし、ライン放出に適したスプール形状(替えスプール付き)が登場。

 

そしてついに、1987年6月1日に全国一斉発売「200m遠投も可能な超弾道マシーンが炸裂」とのうたい文句で『アモルファス ウイスカートーナメント プロキャスター SS45』が登場しました。

このときのデモンストレーションで「ザ・フィッシング」ロケに鴨谷計幸師と五島へ。現地で手渡されたそのリールとロッドを手に取った私は、まさにスーパーサプライズ! これまでの概念を大きく覆すスプール長とテーパーだったのです。

 

ロングスプールによるライン放出のスムーズさは抜群の飛距離を生み、懸念されたローターへの糸絡みもラインガードシステムで解決。

当時はこのスプールを危惧する声も耳にしたが、それはまったく杞憂に終わり、今日まで32年間、その「SS45」シリーズは投げリール界のトップを牽引している。

 

この誕生に、「ザ・フィッシング」や「週刊釣りサンデー」でのデモンストレーションに参加した幸運を今でも大切にしています。

《レジャフィッシング2020年2月号掲載》

 

Vo.3 タイラバ(デュエル『ソルティーラバー』)

後迫 正憲(うしろさこ まさのり)=本誌でもおなじみのルアー名手。アジング、タイラバをメインにさまざまなルアーゲームに精通する。ダイワフィールドテスター

現在はマダイの釣法としてすっかり定着したタイラバだが、最初は半信半疑だった(写真は9年前)

広島県の呉市で生まれ育った私は、幼少期から船釣りに行くこと(連れていかれる)が多く、なかでもマダイ釣りには夢中になったものです。

当時は鉛にハリが付いたシンプルな仕掛けにエビを付け、「ビシマ」と呼ばれる鉛が等間隔に付いた縒り糸で狙う「シャクリ釣り」が一般的で、底を取れたら一人前と言われる難易度の高い釣りでした。

さらに言えばマダイに出会えることなど滅多になく、シログチやカサゴを数釣る中でマダイが釣れると、飛び上がるほどよろこんだものです。

 


現在のようなインターネット環境などなかったので情報源といえば雑誌や釣具店で得るしかなかったのですが、30年ほど前から

「ハリにエビではなくホンダワラを付けたら釣れるらしいで」

とか

「風船を切って付けたらマダイが釣れるで」

などと聞きはじめ、当時は半信半疑でゴムネクタイにエビを取り付けてマダイを狙っていました。

 

それから数年が経ち、「タイラバ」と呼ばれるラバージグが発売されたときには

「こがな派手なもので真鯛が釣れるんかいの?」

驚くと同時にまったく信じませんでした。

 

当時はそれが素直な感想でしたが、それでも気になったら試してみないと収まらない性格の私は、デュエル『ソルティーラバー』を買って試してみました。

その結果、初めてのタイラバ釣行でマダイが釣れたのです。

エサ釣りであれだけ苦労していたマダイが簡単に釣れたことに衝撃を受けると同時に、マダイ釣り熱が再燃した瞬間でもありました。

 

以後、自作のタイラバで釣れるよろこびを知り、メーカーのサポートを受けるようになってからはタイラバの進歩を陰ながら支えています。

 

益々進歩を続けるマダイ釣り、今後が楽しみで仕方ありません。

《レジャフィッシング2020年3月号掲載》

 

タイトルとURLをコピーしました