広島湾ではチヌの乗っ込みシーズンがはじまり、各釣り場はチヌ釣りファンでにぎわっている。私もかつては熱心にチヌ釣りに通ったものだが、現在のこの時期はチヌ釣りオフシーズンとして、フカセ釣りで極上のヒラアジを狙いに出かけている。
通っているのは、倉橋島の沖に浮かぶイカダ。ここでアジが狙えるのだ。
システムは、渡船(もちろんイカダ渡しの許可を得ている渡船。マイボートでの係留は厳禁です)でイカダへ渡してもらい、貸してもらえるコンパネ(板)2枚分のスペースを釣り座とする。言葉にすると狭いようだが、1人なら十分な広さだ。
マキエはオキアミとアミエビとチヌ用配合エサを混ぜたもの。ここの水深が15mで、どのタナでアジが食うか分からないので底から上層まで効かせることができる比重のあるチヌ用の配合エサが適している。アミエビはアジの大好物で欠かすことができない。
オキアミを入れるのはサシエに使うのでカモフラジューのため。ちなみにそのオキアミはマキエを作った中から形のきれいなものを選って使う。配合エサとアミエビの成分を吸っているので食いがよいのだ。
仕掛けはアタリとタナが明確に分かる棒ウキでの半遊動仕掛け。タナを探りながら釣っていき、一旦釣れるタナが見つかればそこで連発することも多いので手返しよく釣れる。
もちろん全遊動仕掛けでもいい。このあたりは好みやその人のスタイルで選べばいよいだろう。
狙うのは竿下なので楽。クーラーに座ってできる釣りだ。
釣り開始から20分。マキエが底に効き、底潮も動きはじめたのか、底から少し上のタナで小アジが釣れはじめた。こうなるとあとは良型の「タナ探し」に没頭できる。
ここのパターンとしては、アジが群がったタナの中心より少し上か下のタナを狙ってみるとよい。この日は上のタナは不発だったが、海底スレスレから、底にハリスを這わせてスライドさせると良型がアタってきた。
取り込めたの最大サイズは36cm。実は、チヌ竿を根元から絞り込んでイカダの下(足元)に逃げ込まれてしまった40㎝クラスも何匹かヒットした。
アジは口まわりが弱く、ハリの掛かりどころ次第ではバラシが多い魚。アタってからアワせるタイミングと、掛けてからのラインの出し入れ、竿さばき、力加減がとても重要だ。
チヌやグレのように引きの強さに苦戦させられる魚ではないのに、このスリリングさと繊細さはほかの釣りにはない醍醐味があると感じている。
この日は、無風・ベタ凪ぎ・快晴と条件はよかったが、潮の切れがいまいち(潮汐は大潮だがイカダがある湾内は潮が逆に動かないことも多い)。そんなときはハリス1号から0.8号と細くして仕掛けのなじみ方を変えるのが効果的。この方法でコンスタントに数を上乗せできた。
結果、30〜36cmの美味アジを手にでき、次回の釣行の作戦も見いだせて満足できる1日となった。
ちなみにバリバスの『ハードトップ Ti NICKS ハリス』は、フロロにチタン樹脂がコートされており、耐久性、耐摩耗性が高い。フカセで底にハリスを這わせる釣りではかなり安心して使える強さなので、底をべったり狙うチヌ釣りにも最適だ。
《釣場マップ》
《釣行メモ》
釣行日 | 2018年5月14日 |
潮汐 | 大潮 |
満潮 | 08時46分 |
干潮 | 15時02分 |
(広島) |
《使用タックル》
竿 | トーナメント制覇 技 0.8号 5.0m | ダイワ |
リール | レバーブレーキリール 2500番 | |
道糸 | トリビュート磯 フロートタイプ 1.5号 | VARIVAS |
ハリス | ハードトップ Ti NICKS ハリス 0.8〜1号 | VARIVAS |
ウキ | B〜0.5号の棒ウキ+フカセからまん棒 | |
ハリ | GRANジークチヌゼロフカセ 1〜3号 | VARIVAS |
《エサ》
サシエ | オキアミ(マキエのオキアミから取る) | |
マキエ | かめやオリジナル 2袋、オキアミ3kg、アミエビ4kg | かめや釣具 |
《利用渡船》
倉橋マリンパーク