今回は大分県臼杵市板知屋漁港から出港する「ブルースフィッシングサービス」さんにお世話になりました。
毎年夏のこの時期、豊後水道はイワシが入ってくるので落とし込み釣りが成立し、ブリや真鯛等のイワシを捕食する魚達がよく釣れます。
当日は5時に板知屋漁港を出港し、まずは初臼杵の湾内でベイトの状況を確認するために水深が30~40m程の瀬周りで釣りを開始しました。
長く続いた雨の影響で漂流物が多く、また潮が悪いため、ベイトとなるアジやイワシが付くものの全く襲われない状態でした。
そのため、そのポイントに見切りをつけて無垢島周辺に移動。すると、今度はベイトが付いても、イワシやアジに交じって小型のメバルやネンブツダイが付くような落とし込みには向かない状態になり、全くブリや真鯛がヒットせず移動しました。
続いて保戸島周辺で釣りをするも、ベイトのイワシが小さく、落とし込み釣りの専用タックルの私にはイワシがヒットしたのがわかるものの、ジギングロッドや他の船竿を流用する同船者の方々は全くエサが付くのがわからないという状況でした。
結局、保戸島周辺でも魚がヒットせず、津久見湾周辺でも魚がヒットしないような状況で、臼杵の湾内の漁礁周りで狙うことになりました。
到着後の船長の回収が掛かった時に、エソとは違う引きが出たので、次の流しでタナをシビアに取ったところ、良型のヒラメがヒットしました。
このヒラメを釣って、これ以上やっても釣果を見込めないと船長が判断し、早上がりとなりました。船中ヒラメ1匹とこの時期にはなかなかないぐらい状況が悪かったです。
今回は非常に悪かったですが、昨年度の釣行のように普段はかなりの釣果に恵まれることが多いので、状況さえ良くなればこの落とし込み釣りを楽しめるので非常にお勧めです。
特にブルースフィッシングサービスさんは、船長も非常に親切で、臼杵から無垢島周辺等のポイントにも詳しくおススメの船です。冬場はティップランでアオリイカ等も狙っています。
《釣行メモ》
釣行日 | 2020年7月19日 |
潮汐 | 大潮 |
満潮 | 05時13分 |
干潮 | 12時06分 |
(鶴見) |
《使用タックル》
豊後水道の落とし込み釣りについて(タックルや仕掛け等)
過去記事でも紹介しましたが、豊後水道の落とし込み釣りの道具について紹介します。
玄界灘の方に比べて、こちらの海域では専用道具を揃える人は、ほとんど見たことがありません。
〇竿について
竿は落とし込み釣り専用の竿がお勧めです。こちらの地域はヒラマサがほぼいないので、ブリが主体となり、それほど強引なファイトが必要ないため、あえて硬い竿は不要です。
ダイワ製品ならM~MHぐらいの硬さの竿が無難です。
錘負荷としては80号の錘がメインとなるので、これを背負って極端に曲がりすぎないものが良いです。
なお、専用竿でないと、イワシの付きが渋い時などわかりづらい状況では非常に苦労することもあるので、なるべくなら専用竿がお勧めです。
この釣りではエサが付かないと釣りが成立せず、このエサ付けを軽視する人はまず釣れません。
〇リールについて
ダイワなら300~500番相当、シマノなら2000~3000番相当の電動リールを使用します。道糸はPE3~4号です。
おススメはダイワの500番サイズ、シマノの3000番サイズのリールです。
小型のリールでも問題はないのですが、巻き上げの速さや魚が掛かった時のやり取りの際のリールへの負荷の掛かり方を考慮すると、やはり中型の電動リールがお勧めです。
以前はダイワ300番サイズのリールでやっていましたが、5キロ程のハマチが3本まとめてかかると300番サイズでは、かなり無理をさせているように感じました。
PEに関しては3号で問題はないのですが、経年劣化等を考えると4号の方が良いと感じます。3号も4号も使ってみて感じるのはそれほど太さによる違いがありません。
〇仕掛けについて
これは市販の仕掛けで問題はありません。ただ注意する必要があるのが、針の大きさと糸の太さです。
夏の時期はベイトとなるイワシが小さく大きな針と太い糸では付かないことが多く、実際太い仕掛けでやっている人には全くエサが付かない状況も何度も見てきました。冬になるとベイトがアジなどにシフトするため、ある程度大きな物でも大丈夫で、掛かる魚も大型化するので問題はありません。
夏は大体ハリスが10〜12号ぐらいで、針が強靭イサキ針の10~12号ぐらいのものがベストです。ハリスが8号以下になるとよく切れることが多く、おススメしません。
冬は逆に14号~16号のハリスを使用した仕掛けでないと切られることもあります。
蒲江沖など過去には10キロオーバーのオオニベなどが連発し、16号のハリスが標準となっていた時もあります。
なお、市販の仕掛けの一番下のサルカンには、捨て糸を付けた方が良いです。これを付けない人は根掛かりをして、仕掛けが全てダメになっています。
捨て糸を付けると魚のタナを外れて食わなくなるという人もいますが、10年以上落とし込み釣りをしていてこれで食いが悪くなったことはありません。(むしろ他の人よりも釣れてます。)
針数については、特に何本でも問題はありません。
私はベイトがイワシの時は6本針、アジの時は4本針をよく使います。概ねこの釣りでは下針の方に食いつくことが多いので、イワシがベイトでも針数は4本でも全く釣果に差が出たことがないです。
ハリスの質としては、ナイロン製の市販仕掛けはなかなか見ないですが、フロロでないと強度的に問題があります。
〇錘について
これに拘りがない人は釣れません。過去の記事でも何度も繰り返して話しましたが、スカリーや舟型、ナス型以外は向きません。(お勧めはスカリー1択)
絶対にNGなのは、最近は減ってきましたが舵付錘です。舵付はエサが付かないだけでなく、変に潮の抵抗を受けるため、オマツリの原因となります。
過去に何度もこれを使ってオマツリを多発させている人に遭遇したことがあります。(その人だけ釣れない状況も見てきました。)
使う人はいないと思いますが、北海道ではよく使われている流星錘という特殊なスリットが入っている錘もダメです。
この錘の特性上、普通の錘に比べ、真下ではなく斜めに落ちていく特性もあり、落とし込み釣りでこれを使うとエサが付かないだけでなく、オマツリの原因となります。
他には、時々いるのですが、錘を二つサルカンで付けるのもダメです。竿先でのアタリが取り辛くなるとともに、潮の抵抗が大きくなり、オマツリの原因となります。
また、ダメなわけではありませんが、ホゴ錘という縦に長い錘も不適です。
これは潮の影響で錘の振れ幅が大きくなりやすく、竿先での当たりが取り辛くなります。また、着底がわかりづらくなるのもあり、お勧めできません。
錘は一番軽視されがちですが、落とし込み釣りではエサが付かないと釣りが成立しないという特性上、仕掛けも大切で、その仕掛けを魚のところに届け、かつ竿先に余分な情報を入れないための錘が何よりも重要となっています。
なお、なかなかいないと思いますが、タングステンの錘は落下が速すぎてNGです。
以前、こっそり試したことがありますが、落下が速すぎてエサが付きづらいです。(根がかるとかなり痛い出費となりますし。)