遊漁船に乗ってみよう! 遊漁船の利用方法

【釣りぽ編集部】の制作記事。基本的な釣り方や釣り場情報、イベント・キャンペーン情報を中心に紹介。

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遊漁船は手軽で快適! 好釣果の期待大!

魚の釣れるポイントが豊富でさまざまな対象魚が狙える船釣り。遊漁船を利用すれば、経験豊富な船長が海の状態を見極め、おすすめのポイントへ案内してくれる。また、魚が泳いでいるタナ(層)や釣り方についてもレクチャーしてくれるので、ビギナーでも釣れる確率は格段にアップする。

ここでは遊漁船のシステムや利用方法などにについて解説。難しくないので気軽に利用して、好釣果をゲットしよう!

注意/正規の遊漁船に乗ろう
・◯釣マーク(画像参照)のない船で旅客することは法律で固く禁じられています。
・遊漁船登録済みの遊漁船に乗船しよう。

遊漁船のシステム

乗合と貸切について

乗合

乗船者が集まって沖で釣りをおこなうシステム。遊漁船は船を出す日時に合わせて釣り人を集めており、出船条件を満たす人数が揃ったら出船する。その人数は船によって異なり、乗船者が1人でも出船することがある。1人で予約を入れてもいいし、友人や知人を募ってから代表者が人数分の予約を入れてもいい。

貸切

仕立て、またはチャーターともいう。仲間うちで1艇貸し切って釣りを楽しむことができる。貸切のメンバー以外は乗船できない。貸切料金が一律で決まっている場合と、1人あたりの乗船料が人数によって変動する場合がある。イレギュラーではあるが、定員8人の船を2~3人で貸し切るケースもある。事前に船長に相談しておけば、出船時間や釣り場などはある程度自由がきく。

遊漁船利用の手引き

①予約する

予約はネットや直接電話しておこなう。予約の際は以下のことを伝える。

①乗合か貸切か
②釣行人数
③釣行希望日

当日が空いていれば予約を入れて、以下のことも合わせて確認しておこう。

①集合場所(出船場所と異なる場合もある)
②出船時間(集合時間)と帰船時間
③料金。タックルレンタルの有無
④タイラバの重量(釣り場の水深や推奨するタックル)

そのほかにはトイレの有無や氷の用意など、気になることがあったらこのときに聞いておこう。

水洗のマリントイレを設置してある船が多く、女性やファミリーでも安心

釣行前日までの動き

予約後に都合がつかなくなった場合は、すぐにキャンセルの電話を入れる。釣行日までの日数によってはキャンセル料が発生するので注意したい。当日の天気が不安なときは、予約前日の夕方ごろに連絡を入れよう。出船するかどうかは最終的に船長が判断する。

使用するタックルやエサの準備なども前日までにすませておく。真夏以外の遊漁船での釣りは、走っている時など陸上より寒いときも多いので1枚多めに着ておいて暑くなれば脱ぐようにするとよい。また、雨や波飛沫に備えてレインウエアも持参しよう。

ライフジャケットについて

遊漁船での釣りに絶対必要なのがライフジャケット(救命胴衣)。遊漁船に乗船中は国土交通省形式承認品のライフジャケットの着用が義務付けられている。国交省型式承認ライフジャケットに付けられた桜マーク。その中でもType-A(全ての航行海域対応)を選ぼう。

ライフジャケットは浮力体の形によって「固定式」と「膨張式」の2種類がある。どちらもType-Aなら遊漁船で使用可能。ただ船上での動きやすさを考えると、コンパクトな膨張式の方が使いやすくてオススメ。

桜マーク

膨張式ライフジャケットの種類

・腰巻きタイプ(ベルト式)/腰に巻くだけなので着用感がほとんどなく、特に上半身を自由に動かせる。人によってはズレやすかったり、釣っている間に船体で擦れることがある。

・肩掛けタイプ(ベスト式)/肩からかけるので腰巻きよりも着用感があるが、慣れると気にならない。真夏には暑く感じることもある(固定式と比べると格段に涼しい)。落水時に上半身で広がるため安心感が高い。

膨張式 肩掛けタイプのライフジャケット

靴底に注意

靴底に注意! 磯釣りなどで履くようなスパイクやフェルトスパイクの靴底は戦隊にダメージを与えるため遊漁船では厳禁。ラジアルやデッキシューズなどを選ぼう。

遊漁船ではピン(スパイク)付きのシューズは着用しないこと

釣行当日

出船の30分前には集合場所へ到着しておこう。遅刻すると船長やほかのお客さんに迷惑がかかるので時間を厳守すること。

システムや順序は船によってまちまちだが、出船までに以下のことをおこなう。

①乗船名簿への記入
②荷物の積み込み
③釣り座の決定。釣り座の決め方は予約順やくじ引き、先着順などがある。事前にシステムを聞いておこう。

船の名称

出船

乗船者がそろって荷物を積んだらいざ出船。

港から近い場所で釣ることもあれば、船を走らせて遠距離のポイントへ向かうこともある。釣り場に向かうまでの間は、キャビンに入っておくか風や波の影響を受けにくい船尾側で待機する。

遊漁船のキャビン
航行中は波しぶきがかからないようにキャビンの中かキャビンの後ろで座っておこう
船縁に注意
注意/船が走っているときは、船縁に腰掛けることがないように。落水の原因となる

釣りスタート~終了

ポイントに着いたら船長の合図で釣り始める。船長は魚群探知機などを見ながら、釣り場の水深や魚の動きを教えてくれる。船を流し直すときやポイントを変えるときは、「回収してください」とアナウンスしたり、ホーンを鳴らしたりする。船長の指示に従って釣りをおこなう。

釣れた魚は自分のクーラーにキープするか、船のイケスに入れておく。イケスに入れるときは、ほかの人が釣った魚と区別するために目印をつける。

釣れた魚を区別するタイラップ
口や尾に結束バンドを取り付けて自分とほかの人の魚を区別することが多い

釣りをする時間は決まっているが、天候や釣果によっては、早く上がったり延長したりすることがある。この判断は船長に一任する。

船長から釣り終了の合図があったらタックルを片付けて帰港する。キャビンや船尾側で待機しよう。

釣っていると喉が渇いたり、お腹が減ってくる。事前に飲食物を購入して氷入りのクーラーに入れておく。特に飲み物は多めに用意して、こまめに水分補給をしよう。

電子レンジやポットを設置している船では、船上で温かいお弁当やカップラーメン、飲み物をとることもできる。

船のポット

遊漁船上ででたゴミは、自分で持ち帰ろう。備え付けのゴミ箱がある場合はそこに入れる。

船のゴミ箱

帰港

港に着いたら荷物を降ろす。釣れた魚を船長が締めてくれる船もある。乗船料金はこのときに支払う(出船時に料金を支払う場合もある)。

船酔い対策

船酔いは体質に左右され、酔いやすい人と酔いにくい人がいる。中には荒波が平気なのに小さな波で酔うなど、人によって酔いやすい波の波長もある。自分が酔うかどうかわからない人は下記の船酔い対策をしておこう。
前日はアルコールを控えて十分に睡眠をとる。空腹はよくないので、出船の1時間ほど前に軽い食事をして胃腸を活動させておく。
酔い止めのドリンクや薬は有効なので、処方に従ってできるだけ船に乗る前に服用しよう。釣りをしている時はなるべく下を向かず、遠くの景色を見ること。
酔ってしまったら、海に吐いてしまうのも手だ。気分が悪くて釣りができない時は、キャビンに入って横になってもいい。そのときは着ている拭くを緩めて横になり、吐きたくなった時のためにビニール袋を用意しよう。