2023年にフルモデルチェンジしたダイワ『銀狼唯牙 AGS』をダイワフィールドテスター木村公治さんが紹介&実釣。
今回は山口県笠戸湾での釣行の模様を紹介。
木村公治(きむら こうじ)/ダイワフィールドテスター。広島湾を中心に九州や四国へもチヌを狙い精力的に釣行。「銀狼カップ」優勝など競技会でも活躍。銀狼シリーズの開発には最初のモデルから長きにわたって携わってきた。
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2023年2月11日。この日は山口県笠戸湾にて実釣。快晴に恵まれたが、前日にまとまった雨が降った影響で水温が急激に下がり、冬場に強い笠戸湾でもチヌはおろかエサ盗りすら動かない状況。そこで木村さんは00号-53を選択。シビアな状況になれば8モデル中、もっとも柔軟で軽い穂先を持つ00号が強いそう。
(木村)「今日は基本的にチヌが動かないと考えて狙っていくのが得策でしょうね。目の前にエサを持っていってやらないとダメでしょう。そのスピードもかなりスローにしないと食い込んでこないでしょうね」
使用したウキは『銀狼遠投Ⅱ』LL-2B。
上潮が流れているので、板オモリを張って浮力を抑え、ガン玉を多めに打ってハリスは底に這わせ気味に。これでサシエのオキアミをゆっくりと流せるので、チヌが食い込みやすくなるだろうとのこと。
ウキを沈め気味にして穂先でアタリを取る。『銀狼唯牙AGS』の視認性のいい穂先は小さな変化を逃さない
これで狙うと何度かアタリはあるものの、食い込みきらないようでハリに掛からない。そこで木村さんは、穂先がしっかり曲げ込まれるところまで待ってからアワセた!
すると00号-53が大きく曲がった。
(木村)「やっと食ってくれましたね〜」
活性は低いが、チヌのコンディションはいい時期なので強い引きで00号が大きく曲げられる。
(木村)「00号はこれ以上に曲がっても粘りますから、チヌにもっと引いてくれ〜って思うんですよ。でも40㎝クラスなら曲げて待っていたらじわ〜っと浮かせます。その感触がこの00号ならではなんです。実際に使って感じてほしいですね!」
『銀狼唯牙AGS 00号』がスムーズに寄せてきたチヌは40㎝を超えの良型だった。
このあと、同じパターンではチヌがサシエを食い込まなくなったので、木村さんはウキを棒ウキ『ベガスティック タフ遠投(自立)』に替えてアタリを取りやすくする。
しかしウキが沈むアタリでは掛からないので、ラインが張るまで待ったところでアワせるとヒット。さほど大きくはないそうだが、00号が大きな弧を描いた。
(木村)「ある程度のところまではスムーズに曲がって、胴に重さが乗り切ってからはその魚の重さと引きに合わせて曲がってくれるという感じですね。この感触が分かるんですよ。だから使っていて愉しいんです」
厳しい状況ながら、しっかり愉しんでチヌを釣り上げて納竿となった。
「厳しいですね〜。でも冬らしい釣りですよ」。1匹が貴重な時期。00号ならチヌ釣りがもっと愉しくなる
(木村)「まだまだ厳しい状況が続きますが、そんなときは1匹をより深く愉しみながら狙ってみてください(※取材は2023年1月)。初夏からは数が釣れるようになりますので、バンバン曲げてもらえればと思います。『銀狼唯牙 AGS』、自信作ですので、ぜひ使ってみてください」
潮の動きも鈍かったこの日、わずかに動いたときを逃すことなく食わせたが、「それでも掛かりが浅かったので、チヌは動きたくないんでしょうね」
木村公治の仕掛け
フカセ用のPEライン。高比重で水なじみがいい。「水の抵抗も抑えるので操作もしやすいです」
新登場の『フロロハリスX’ LINK』。「1.75号を中ハリスとして使っています。適度な軟らかさがちょうどいいですね。ハリスには1.5号。この号数とは思えない強さです」
ハリは刺さりのよいサクサスでストレート形状。当日は1号と小さめを使った。「活性が低くてサシエの吸い込みが悪いときは小バリを多用します」
3種の配合エサにオキアミをブレンド。「遠投を軸に濁り、コントロール性、エサ盗りが多い可能性も考えて固形物が多い配合です」