5年ぶりに『銀狼唯牙AGS』が待望のフルモデルチェンジ! 開発に携わったダイワフィールドテスターの木村公治さんにニューモデルについて実釣を交えながら紹介してもらった。
木村公治(きむら こうじ)/ダイワフィールドテスター。広島湾を中心に九州や四国へもチヌを狙い精力的に釣行。「銀狼カップ」優勝など競技会でも活躍。銀狼シリーズの開発には最初のモデルから長きにわたって携わってきた。
「唯牙」とは?
(木村)「銀狼シリーズには『銀狼王牙 AGS(※1)』『銀狼唯牙 AGS』『銀狼鋭牙』『銀狼』の4アイテムがあり、それぞれにコンセプトが設けられています(ほか3アイテムは別項参照)。私はこの4アイテムの中でチヌ釣りを愉しむなら『銀狼唯牙AGS』だと自信を持っておすすめします」
『銀狼唯牙AGS』は全8モデルと銀狼シリーズ中もっともラインナップが多く、とくに00号、0号、0.4号(いずれも5.3m)と軟調子モデルが小刻みに設定されているのが特徴で、エリアを問わず使える0.6号、1号、大物特化の「BIGONE」(いずれも5.3m)、そして「SMT(※2)」を搭載した競技モデルの0.8号、1号(それぞれ5m)とバラエティ豊富。
(木村)「まさに『唯』の名にふさわしいラインナップですよね。00号から0・4号で軟調子のチヌ釣りを愉しみ、使い勝手のいい0・6号、1号でいろんなフィールドに対応。大物狙いはBIGONEにおまかせだし、SMTモデルは競技指向の強い設計ですが、その中にも愉しさを詰め込みました」
木村さんが言う「愉しさ」の要因はどこだろうか? それには銀狼シリーズ初となる『Vジョイントα』の採用とブランクスに使われている『HVFナノプラス』の2つが大きく影響している。
(木村)「『Vジョイントα』は竿の節の合わせ部分をきれいに曲げるダイワ独自の機構なんですが、ブランクス素材の『HVFナノプラス』との相性がとてもいいんです。『HVFナノプラス』は粘り強いブランクスに仕上げられる素材だから、節の合わせ部分がこれまで以上にスムーズに曲がるんです。そのため、仕掛けを投げる、アワせる、チヌとファイトする、それぞれの動作にかかる力をスムーズに竿全体へと伝えてくれます」
下のポジショニングマップを見てもわかるように、新しい『銀狼唯牙AGS』は、銀狼シリーズ中もっとも胴調子で、柔軟性を重視した仕上がりになっている。
(木村)「今、『銀狼唯牙AGS』00号-53でチヌを釣るのが一番愉しいですね!」
木村さんが惚れ込んだニューモデル8機種の詳細に迫っていこう。
参照)銀狼シリーズそのほかの3種
ほかの銀狼シリーズについて木村さんに紹介してもらった。
○銀狼王牙AGS
「その時代のダイワの持てる技術、素材を惜しみなく詰め込んだチヌ竿のフラッグシップモデルです。手に持ったときに高揚感を覚え、仕掛けのキャストなど、操作は快適。チヌを掛けたあとは主導権を渡さず、きれいな竿曲がりでスムーズに浮かせてくれます。絶対的な安心感が得られる、まさに『王』の名にふさわしいモデルです」
○銀狼鋭牙
「胴調子が基本のチヌ竿に先調子のテイストを盛り込んだモデルです。製品名に『鋭』が反映されているように、操作性を重視した設計で攻撃的な鋭い釣りでチヌを釣っていくことができます。ファイト時もスピーディーに取り込むことを優先した調子なので、競技の釣りでも活躍してくれます」
○銀狼
「本格的なチヌ竿調子を体感できるモデルです。胴調子でチヌ釣りに必要な使いやすさをシンプルに詰め込んでいます。エントリーモデルではあるのですが、性能面は以前のチヌ竿であれば5万円を超えるレベルのものです。それが半値で手にすることができるようになりました。技術の進歩はすごいと思わせてくれます」
『銀狼唯牙AGS』のスペックや木村公治さんによる号数ごとの紹介は次ページへ