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SiCリングはカッターナイフの刃より硬いの? オーリングの強度は?《ジッケンショー》

釣りぽ編集部スタッフです。編集部ならではの企画記事や大会リポート、釣行リポートなどをお届けします。大会リポートについては大会関係者から送られたものを「釣りぽ編集部」として掲載していることもあります(※本文最後に報告者を記載)。

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レジャーフィッシング編集部スタッフが、釣りにまつわる疑問を「実験(ジッケン)&検証(ケンショウ)」する『ジッケンショー』。

今回のテーマ

【SiCリング(ガイド)はカッターナイフの刃より硬いの? オーリング(ハードガイド)も一緒に実証してみた!】

※レジャーフィッシング2022年2月号に掲載したものの一部をWEB用に編集したものです。
※今回の実験結果であり、ガイドの強度などを保証するものではありません。
この記事を見て試す場合は全て自己責任にてお願いします。

SiCやオーリングはガイドリング部分に採用された素材の名前です

ガイドリングとひと言で言っても、SiC(※)やトルザイト、アルコナイト、オーリング(ハードガイド)など、さまざまな種類が存在します。

なかでもメジャーなのはSiCとオーリングの2種。

オーリングは廉価クラスのロッドに多く採用されており、SiCは高性能ゆえにミドルクラス以上のロッドに搭載されることがほとんどです。

※SiC(エスアイシー)とはケイ素(Si)と炭素(C)の化合物(1:1)の化学式のことで、ダイヤモンドの弟分、もしくはダイヤモンドとシリコンの中間的な性質を持つ物質。硬度や曲げ強度、熱伝導率に優れることからガイドリングに最適な素材として扱われ価格も高価

 

ここからが本題。

SiCのリングは硬度が高いものの、衝撃が加わるとヒビが入ったり割れたりすることがあります。ただ、リングに入ったわずかなヒビは目視や指で触っただけでは分からないことが多く、カッターナイフの刃を軽く当ててチェックする方法があります。

薄いカッターの刃でSiCの見えないヒビを見つけられる

SiCはその硬さゆえ、ステンレス製のカッターナイフの刃を当てたぐらいでは傷つかないと言われていますが、これって本当なのでしょうか? 

気になったら実験あるのみ!

 

◇検証したのは編集部の「りょーた」。SiCリングとオーリングが装着されたロッド(りょーたの私物)を手に、ハードな実験に挑戦。

私物のロッドで実験に挑むりょーた

 

検証! SiCリング vs カッターナイフ 

 

「こういうのは思いきりが大事ですよ!」

 

私物のショアジギロッド(約¥50,000で購入)で強度チェック!?

ってことで、SiCリングにカッターナイフを押し当てて力いっぱいギコギコするりょーた。これ

はさすがに傷がつきそう……と思いきや

 

白枠部分を集中して攻めました

まさかの無傷! 

この結果に「無意識のうちに力が緩んだんじゃないの〜? ちょっと貸して」と先輩のテツさんが力いっぱい刃を押し当てます。

おぉ、鬼ですか〜! 

恐る恐る見てみると、またまた無傷! これだけやって傷が入らないのであれば、軽く滑らせるぐらいでは傷つくはずがありません。

SiCすげーっ!!!

 

オーリングの強度は?

SiCの強靭さは分かりました。ではもうひとつの主流リングのオーリングはどうでしょうか。

以前から、

「PEラインを使うとリングが削れて溝ができる」

と言う人もいれば、

「PEラインを使っても何ら問題なし」

と言う人もいます。

 

富士工業さんのカタログを見ると、SiCの硬度(Hv)が22〜24なのに対し、オーリングは12〜14となっています(ちなみにダイヤモンドは60)。

確かに硬度は低いものの、はたしてラインでリングが削れるものでしょうか? 太さにもよるとは思いますが、ラインのほうが先に限界をむかえて切れる気がします。

 

分からないのでこちらも実験です!

 

オーリング vs PEライン

使用するPEラインは4号。ロッドを固定し、オーリングにPEラインを通してこれでもかと圧をかけながら勢いよく前後させます。

 

30回ほど動かした後にリングをチェックしたところ、まったくもって異状なし! ただ、摩擦によってリングが発熱していました。熱に弱いPE ラインにとって、この熱は絶対によろしくありません。

 

試しに細い0.4号のPEラインでトライしてみると、早い段階でバスンッと切れました! リングに異

状は見当たらないので、おそらく熱によって切れたものと思われます。

 

ちなみに熱伝導率(W/m・k)に関しては、SiCが60に対してオーリングは13前後。熱伝導率が低いということは発生した熱が逃げにくいということ。

PEラインを使ってガイド(ライン)に負荷の掛かるターゲットを狙う場合は注意が必要です。

ショアジギングロッドなど負荷が掛かりやすい釣り用のロッドには、トップガイドのみSiCリングを搭載し、ほかはコストを下げるためにオーリングやアルコナイトリングを使っているロッドも多くあります。

 

オーリング vs カッターナイフの刃

次はオーリングにカッターナイフの刃を当てて、SiCと同様に前後させます。

真剣な表情でカッターナイフの刃をオーリングに当てて前後するりょーた。10回ほど前後させたところで……

 

大丈夫かと思ったところで、一瞬ですが、ヌッと刃がガイドにめり込むような感触が!

これはイッちゃったかもしれません……。焦ってカッターナイフを置いて、オーリングをチェック。

 

すると……

写真では分かりづらいかもしれませんが、刃を当てていたところ(矢印の先の白い部分)に、くっきりと筋が入っています。

軽くカッターナイフの刃をスーッと滑らせると、ガツッと引っかかります。なんなら爪でも余裕で引っかかるレベルの深い傷……。

あらためてSiCリングのすごさを実感しました。

 

とはいってもわざわざ刃物でリングを切りつけることなんてないので、普通に釣りをするぶんにはまったく支障はないと思います。

PEラインの場合は、熱を持ったとしてもガイドよりも先にPEラインが切れると思います。

 

今回のジッケンショーはいかがだったでしょうか? 最初にも書きましたが、結果は今回の環境でのものなので、使用状況やガイドリングの状態によって結果が異なる場合もあります。ただ、SiCが優れていることは間違いないでしょう。

他にもアルコナイトやトルザイトなどもあるので、比較実験をしてみたいと思います。

 

興味深い検証結果となりましたが、私物のロッドのガイドに傷が入ってしまった りょーた は少し落ち込んでいました……。

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