●主 催/がまかつ
9月1日(日)~9月3日(火)にかけて、『第38回G杯争奪全日本がま磯(チヌ)選手権』が広島湾を会場に開催された。
この大会には全国各地で開催された予選の勝者、昨年の上位選手3名、がまかつ推薦1名の合計35名が頂点を目指して釣技を競い合った。
予選リーグ
試合は2日(月)からスタート。35選手を1組5~6名の6ブロックに分けてのリーグ戦。
選手は4試合を行い、勝ち点が多い各ブロック1位の選手6名に各ブロックの2位の中から釣果がもっとも多い2選手をくわえた8名が翌日へと駒を進めることができる。
この日は早朝より強い雨が降っており、水潮の影響で釣りにくい状況だったが、そんななかでも選手たちは卓越した釣技でチヌを引き出し、白熱の試合を展開。そして翌日の決勝トーナメントに駒を進める8選手が決定した。
準々決勝
翌日の準決勝から決勝まではトーナメント制。2人1組での対戦で試合が行われ、各組とも1匹を争う試合が繰り広げられた。
会場が広島湾ということで中国エリアの選手が有利とも思われていたが、前回3位の島根・小川選手、過去2回の優勝を誇る広島の沖永選手がそろって敗退。
どの地域の選手たちも様々な釣り場で対応できるように釣技を磨いており、もはやエリアによっての差は無いということだ。
準決勝
準決勝は2試合とも1匹を争う展開となった。
ともに中国勢を破ってきた青木選手と太田選手の対戦は、ラスト2分で青木選手がチヌをヒットさせる劇的な勝利で決勝へ。
一方、車選手と桑原選手もなかなか1匹が出ない状況だったが、車選手に軍配が上がった。
決勝は車選手と青木選手で行われることに。
決勝戦
試合は弁天島の西の磯で行われた。
試合時間は2時間で、1時間で釣り座を交替する。海に向かって右に車選手、左に青木選手試合開始。
2枚潮がきつく、エサ盗りが多く、小ダイにベラにフグが2選手を苦しめるスタートとなった。
試合が動いたのは前半の終盤。2枚潮が緩まったところで車選手がチヌをヒットさせた。一歩リードではあるのだが、釣り座交替が迫っている。なんとか追加しておきたかったが、交替の時間を迎えてしまった。
車選手がチヌを釣り上げた釣座に入った青木選手は、アタリを何度もとらえるのだが釣れるのは小ダイとベラ。
これは青木選手の仕掛けの飛距離が車選手が釣った場所よりもかなり手前だったからと思われる。
エサ盗りが青木選手のマキエに集まっているその間に車選手は遠投してチヌを追加して引き放す。
青木選手も最後まで諦めず竿を振り続けたが、そのまま試合終了を迎えた。
検量の結果2匹、1,310gを記録した車選手が初優勝を勝ち取った。
こうして2日間にわたっての熱闘は終了を迎えた。来年度も広島湾で決勝大会が開催される予定。予選はすでにはじまっており、来年度の戦いが楽しみである。
◎《大会結果》◎
優勝 車 孝信
2位 青木 重人
3位 桑原 翔太
(敬称略)
優勝・車選手のコメント
「大会の前日に釣りをしたとき、いつも自分がやっている半遊動仕掛けでの釣りと、こちらのエリアで盛んな0号レベルのウキを使っての沈め探り釣りと釣り比べてみたのですが、たまたまなのか釣果に差がありませんでした。それで自分の釣りでやりきろうと今回挑みました。それがよい結果につながってくれましたね」
優勝・車選手のタックル
竿 :がまかつ がま磯 チヌ競技スペシャルⅢ 0.6号 5m
リール:レバーブレーキリール(ダイワ トーナメントISO 3000SH-LBD)
道 糸:ナイロン 1.5号(釣士道 バーテックスナイロン クォーターフラッシュ 1.5号)
ウ キ:円錐ウキ B~3B(釣士道:紺水Ⅲ L G5/B、B/B)
ハリス:フロロカーボン 1.5号(釣士道 バーテックスフロロカーボン)(2ヒロ)
ハ リ:がまかつ 遠投チヌ 3号