【Beyond Kurodai】第1弾 『銀翔』&『剛鱗』
ガルツには現在、黒鯛(チヌ)モデルとして『銀舞』(ぎんぶ)、『極鱗』(きょくりん)、『ULTIMA-TS』、『飛攻黒鯛』(ひこうくろだい)の4つのウキがそろっている。
ここに新たに追加されたのが【Beyond Kurodai】シリーズ『銀翔』(ぎんしょう)と『剛鱗』(ごうりん)。
従来の4モデルとはまったく異なる設計のウキで、ガルツ開発陣によると「現代のチヌフカセに合わせてブラッシュアップしたウキ」とのこと。『銀翔』&『剛鱗』については後ほど詳しく紹介!
遠投を軸に分岐する現代のチヌフカセ
現代のチヌフカセでは「遠投」は切り放せないテクニック。
このため「黒鯛(チヌ)用」とされているウキの多くは遠投に対応するため、体積が大きく、自重があり、低重心というのがメーカー問わず共通事項になっている感がある。
ガルツとしてもここに異存はなく、2モデルとも体積、自重、低重心と遠投に対応したものとなっている。このため一見すると形状とツヤの有無くらいしか違いを見い出せないが、秘められたコンセプトが大きく違う。
それぞれ遠投した先で「どう釣るのか?」に対応しているのだ。
抜群の飛距離と安定度「ボリュームバランスウエイトシステム」
ガルツのすべてのフカセウキはボリュームバランスウエイトシステムを採用している。
ウキには浮力を調整するためのオモリが内蔵されているが、ウキの形状はさまざまなのにオモリの形が一定なら、飛行姿勢や海中での安定感が出ない。
そこで、ガルツでは内蔵するオモリを1/100g単位で調整して削ったものを埋め込んでいる。
そのためウキにとって最適なオモリ形状となり、性能を最大限に引き出すことができる。この精度の高さはガルツならではで、ウキに刻まれた「メイドインジャパン」がその証である。
画像のガルツのウキ、これらはすべてオモリの形状が違う。
黒鯛(チヌ)モデル『銀翔』(ぎんしょう)
ツヤ消し塗装、下ぶくれ形状とともに目を引くのがトップ形状。凹凸を設けているのだが、これが遠投した際、その場において抜群の安定度を生み出してくれる要因となっている。
「遠投したあと、潮筋に流して釣りたいときは『銀翔』がおすすめです。トップに凹凸を設けているのですが、この部分が浮き上がりを抑えつつ、横からの潮は受け流してくれるので狙いのコースをしっかりキープして仕掛けを送り込んでくれます」(金子さん)
遠投したあとでラインメンディングをすると、道糸を動かす時の抵抗でウキはどうしても狙いのコースからズレてしまう。『銀翔」は安定度の高さとトップ形状により、そのズレを最小限に防いでくれる。
またツヤ消し塗装は水がみがよいので安定度アップにひと役買っている。くわえて水面直下を漂わせた場合、膨張して見え、視認性のよさが確保できる。
ウキの塗装は、形状とコンセプトに合わせた設定となっているのだ。
トップのこの凹凸が『銀翔』の特徴のひとつ。潮をつかんでズレを防ぐ。
浮かべてみると凹凸部は水中にあり、浮き上がりを抑える。
『銀翔』スペック
浮 力:000、00、0、G2、B、2B、3B、5B、1
サイズ:φ30.5×34.2mm
自 重:7.0〜12.7g
カラー:オレンジ、イエロー
黒鯛(チヌ)モデル 剛鱗(ごうりん)
ツヤあり塗装。ヘキサゴン(六角形)形状が目を引く。同じ浮力なら『銀翔』より自重があるので、遠投という面だけ見れば上をいくモデル。どっしりとした形状により、安定度も高い。
しかしこのウキの最大の特徴は、遠投した先での視認性の高さにある。
これはトップがしっかり海面に出るため。海面に出ている面積が広いのでウキの位置が確認しやすいのと、ツヤあり塗装は太陽光を反射するので、逆光時などでもその存在を際立たせてくれるのだ。
「遠投したあとの視認性重視という点とともに、誘いをかける釣りにも特化させています。誘いをかけたとき、ウキは潜るのですが、トップが広く水の抵抗を受け、その場に留まろうとします。そのおかで仕掛けが抜きやすいので大きな誘いも可能です」(金子さん)
チヌ釣りではマキエを効かせたピンポイントを攻めることも多い。また現代のフカセはオキアミだけでなく、練りエサ(粘度、カラーもさまざま)やコーン、サナギなど多種のサシエを使う。
サシエによって重さや体積も違うので誘いをかけたときの抵抗感も違う。『剛鱗』なら、どのサシエを使っても誘いをしっかりと行える。
なだらかな傾斜がつけてある特徴的なヘッド。
しっかりトップ全面が出るので視認性抜群。誘いを入れるときはこの面が抵抗になってその場に留まる。
『剛鱗』スペック
浮 力:000、00、0、G2、B、2B、3B、5B、1
サイズ:φ31×34.5mm
自 重:18.9〜14.6g
カラー:オレンジ、イエロー