巨大魚イシナギを2本キャッチ! 早潮の中で約20キロのイシナギ/外房 勝浦(千葉県勝浦市 川津漁港【基吉丸】)

釣歴30年、得意なジャンルはキスの投げ釣りと船釣り全般です。特に、最近は全国各地でタイラバで遊んでます。メインフィールドは北部九州及び北海道です。海、淡水問わずいろいろな釣りにチャレンジし、特に、海釣りにおいては北海道のタイラバの普及、レバーブレーキを使用したスピニングタイラバの普及等に力を入れてます。

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令和6年5月15日、今回はイシナギ釣行ということで、千葉県、外房の川津漁港からイシナギ釣りで出港する「基吉丸さんにお世話になりました。

こちらの船は毎年5月末頃から8月初旬頃まで、深海魚であるイシナギの産卵に伴う接岸の際に、イシナギ乗り合いを出しています。

船長はイシナギの生態や釣り方を熟知しており、非常に操船も上手く多くの実績を上げられており、過去には100キロオーバーの大型も釣れています。近年ではそのような大型の数は減ったそうですが、20キロオーバーのものであれば数多く上がっています。

例年、エサのスルメイカを釣ってそれからイシナギを釣るという流れとなります。しかし、昨年はエサのヤリイカが豊漁でイシナギもたくさん釣れたものの、今年はエサのヤリイカやスルメイカが非常に釣れ辛い状況になっています。

こちらの海域では、イシナギ釣りが10時30分までとなっているので、朝の短時間でエサのスルメイカやヤリイカを確保しなければならないのでかなり忙しく、非常にシビアなイカ釣りとなっています。

近年はこのエサとなるヤリイカやスルメイカの確保が大変で、ダメな時は全く釣れないこともあるので、そのため保険として事前に皆イカを買ってくるというようになっています。(デッドベイトのイカは、概ね7ハイあれば釣りとして成立します。サイズは胴が約15センチ以下の小型のスルメイカは不可))

なお、この海域のイカ釣りはサバが多く、ベテランでも1ハイ釣れるか釣れないかという状況もあるので、初心者の方はイカを購入して来ないと釣りができない可能性もあります。(基本的に船宿での準備はありません。)

今回は朝4時頃に集合し、それから出港。40分程走ってからエサのイカを釣るポイントに到着し、第1投となりました。

ポイントの水深は170m前後で、やはりこの日もサバの猛攻に悩まされました。

この日も確実にイカをゲットするために18センチのブランコ仕掛けでやっていましたが、3本仕掛けでも時折サバが付いてきました。また、当日は上潮がかっとんでおり、かつ風も強く、非常に釣り辛い状況でした。

しかもイカの活性が悪く、乗っても足1本が多く、加えてオマツリも多発したので、せっかく乗ったイカも途中で落ちてしまうような状況でした。

最初はパターンがつかみづらかったものの、途中から攻略方法がわかったので、何とか1ハイ乗せてイシナギへの挑戦権をゲットできました。

7時30分頃になり、イカを終了してイシナギのポイントに走りました。(イカの釣果は、船中3ハイ)

30分程かけてイシナギのポイントに向かい、8時過ぎからイシナギを狙い始めました。

ポイント到着し、仕掛けを投入するものの、このポイントも上潮が速く、仕掛けが船の下に入り込んでしまいます。

3流し目に当日釣ったヤリイカを付けて流していると、角度が付きすぎたので、根掛かりするから気を付けないといけないと思っていると、突如竿が引き込まれました。

電動リールのスイッチを入れるものの、巻き上げが効かないと感じつつ、竿先は叩いています。

瞬時に斜めに仕掛けが入った時の食い方だと判断。ラインの角度からして竿を上げると糸が船底でするので、ドラグを締めあげて、強引に巻き上げる方法を取りました。

道糸が斜めに入っている時はほとんどが親針にかかっている状態で、この状態でイシナギに頭を振らせるとバレることが多くなります。動画等でイシナギの親針をエサの姿勢を安定させるためであり、親針にかかることはないと言う人もいますが、これは誤りです。(かなりの高確率で掛かります。)

ヒラマサ鈎を使う仕掛けも存在しますが、ヒラマサ鈎を使うとイシナギの場合、簡単に針が折れたり、曲がったりしてバレますので、絶対に使わないで下さい。

3分程のやり取りで上がってきたのは、20キロ程のイシナギで、潮と水圧のせいかかなり大物に感じました。

この魚は、3本鈎仕様の仕掛けの一番上、ヤリイカのてっぺんに刺している鈎にかかってきました。石鯛針を使っているので、曲がったり折れたりがなく、しかも特殊な結び方をしているので外れる心配もありません。

とりあえず、今期初の魚をキャッチできたので、スーパーで買ってきたヤリイカを付けてまた投入して棚を取っていると典型的な活性の高い時のイシナギの当たりが来てすぐに食い込んできました。

この魚もラインがやや船の下に入り込みそうだったので、強引に上げて来ました。そのため、水面で大暴れしましたが、仕掛けの幹糸が2mもあるので、このような時でもいなすことができました。

動画等で紹介されている仕掛けには、トリプルサルカン(クレンスイベル)の上部にスナップ等で連結しているものもありますが、その位置にスナップを付けると金属音で魚の食いが渋くなったり、仕掛けが絡んだりすることも多く、百害あっても一利なしなのでこの地域のイシナギの仕掛けとしては参考にしない方が良いです。

実際、そのような仕掛けには食いが立っている時でも食わないことが多いです。2本目の魚も1本目の魚と同じくらいのサイズでした。(親針にかかった状態、孫針は口の中で掛かっていた。)

その後は、食いが渋くなり、最後にトモの人が底付近を引きずるようにして狙っていてかかった10キロ未満のイシナギが上がり、船中4本で終了しました。

今回は1本目の魚はたまたま掛かったような感じでしたが、2本目は狙って掛けていくことができたので、これまでの成果を活用できたことを確信できたので良かったです。

イシナギのやり取りは、これまでに通算30本以上上げていますが、やはり掛かってからドラグを出させないぐらい強引に(極端にハイスピードで巻き上げるのではなく)ファイトをしていった方がバレないように感じます。

したがって、オールマイティにイシナギを釣るならやはりタナ取りの容易さも考慮すると電動リールが使いやすいです。

この釣りで手巻きリールを使う人を見てきましたが、多くの人がやり取りの際。ラインテンションにムラがあり、バレそうだなと感じたことが多くありました。特に、糸が斜めに入っている時などはそれが顕著に出ると思います。

初心者でも釣れると思われがちですが、この釣りは根掛かりをした場合等かなり危険なことも多いので、もし釣りたいと思う人についてはしっかりと準備し、安全第一で臨むべきだと思います。

《釣行メモ》

釣行日 2024年5月15日
潮汐 小潮
 満潮  07時46分
 干潮  03時01分
(勝浦)

《使用タックル》

竿 イシナギ用/スタンディングディープ 19SS、エサのイカ釣り用/スクイッドロゴス175S(剛樹
リール イシナギ用/ビーストマスター6000MD(シマノ)、エサのイカ釣り用/シーボーグG300J-L(ダイワ
道糸 イシナギ用/PE8号、エサのイカ釣り用/PE2号
ハリス イシナギ用/フロロ60号
ハリ 泳がせ30号、石鯛鈎20号

《エサ》

サシエ 20~40センチのヤリイカ
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