今回は大分県の別府湾から無垢島周辺をメインに出港する「ブルーホーク」さんにお世話になりました。
当日は片舷8人のドテラ流しでした。
ポイントまで30分程走り、当初は水深90mからのスタートでした。
豊後水道の特性として、岸から離れるとすぐに海底が落ち込んでいき、場所によっては岸から50m程で水深70mというところもあります。
潮が動かなかったため、当たりも散発的で、しかもチャリコサイズの真鯛が時折誰かにヒットするという渋い状況でした。
今回は特にチャリコサイズを確保する必要もなかったので、豊後水道の時期的な特性を考慮して、ハマチでも釣れれば良いと考えて大型が狙えるトレーラーワームのタイラバをメインで使いました。
豊後水道は5月の前半は比較的良型の真鯛が数釣れることが多いのですが、5月末から6月頃はチャリコサイズの小型が多く、タイラバには微妙なシーズンとなります。
そのため、船によっては食べて美味しいイサキを狙ったり、乗っ込みで入ってくるヒラメを泳がせ釣り等で狙うこともあります。
特に、無垢島周辺で乗っ込み時期に釣れるヒラメは大型が多く、過去には80センチオーバーを納竿間際の1時間程で2枚釣ったことがあります。1日やっていたらもっと80センチオーバーのヒラメが釣れていただろうにと思いました。
トレーラーワームを使ったバーティカルのスピニングタイラバでやっていると底から巻き始めてすぐに大きなアタリが来て、ドラグが引き出されました。
引きから大型の真鯛か青物と思い、慎重にやり取りして上げてくると、真鯛にしてはやけに走ります。4キロ程のハマチかと思い、走りを抑えつつ、上げてくると意外なことにこの時期には珍しい80センチオーバーの真鯛でした。
15年程この海域でタイラバをやっていますが、過去に釣れた豊後水道の70センチオーバーの真鯛は例外なく底から10m以内でヒットしてきます。冬場のある時期のみ、中層、水深50mぐらいで食う場合もありますが、基本的に大型から小型まで底付近で食います。
釣れた真鯛は計測すると83センチ、6.5キロの真鯛でした。今年2枚目の80センチオーバーだったので、自己記録更新とはいきませんでしたが、嬉しかったです。
ヒットルアーは、ガイドサービスセブンのタイラバ「ポルポー」でした。このタイラバのヘッドにトレーラーワーム使用のアシストフック等をつけてのセッティングでした。
なお、トレーラーワーム仕様は過去の記事でも書いていますが、小型のチャリコサイズには向きません。
トレーラーワームを使っていて、アタリがあってもバレる場合は、経験上40センチ以下の口が小さいチャリコサイズというのがわかっています。
その後もトレーラーワームを使っていて全くアタリがなかったので、チャリコ仕様+深場用のレバーブレーキのスピニングタイラバをやっていたところフォールで明確にチャリコのアタリが出たので、アワセ掛けで残っているフックを掛けて、ゆっくりと上げてきました。
レバーブレーキのスピニングタイラバの欠点の一つとして、柔らかい竿を使うと深い場所ではフォールのアタリが取り辛いこともあります。
今回使用した紅牙のロッドでもあまり向かないので、これよりも柔らかい竿では話になりません。(今回はあるテストのためわざと紅牙の竿を使用)
レバーブレーキのスピニングタイラバに向く竿とそうでない竿については過去の記事で紹介しています。
レバーブレーキリール(LBリール)を使用したスピニングタイラバ釣法について その3「ロッドの選び方と注意点等」
レバーブレーキのスピニングタイラバについては、本当に使いこなせれば釣れますが、そこに至るまでの道が険しく、特にレバーブレーキのスピニングリールを触ったことがない人には薦められません。
過去の記事でもメリットやデメリットなども紹介していますが、使えない道具を無理に揃えて、この釣りを嫌われるよりは、そのタックル購入に充てる費用で釣行回数を増やした方が余程有意義だと感じます。
楽しいから薦めるではなく、むしろデメリットをしっかりと説明すること方が大切だと考えています。
メリットとデメリットを知ってもらい、この釣り方を本当に楽しんでもらいたいからです。
釣れたのは案の定、塩焼きサイズのチャリコで、これはリリースしました。
また、その後すぐに同じパターンでイネゴチをヒットさせました。
その後は、ポイントを変えるも潮が止まっていたり、フグの猛攻にあったり、200g以上のタイラバも底取が3回もできない状態になり納竿となりました。
今回乗船したブルーホークさんは、循環式生け簀が付いており、釣れた80オーバーの真鯛もエアー抜きをした後も元気に泳いでいたので驚きました。
また、中乗りさんがおり、仕掛けの絡みやタモ入れ、魚をしめてくれ、その後にビニール袋に入れて各人のクーラーに入れてくれるという関東の船宿のようにサービスが行き届いていました。
ポイントも非常に近く、無垢島周辺に行くにも別府湾に行くにも長い時間走らないです。
キャビンもエアコン完備で、しかもマットレスがあり、寝れるようになっており、非常に快適で、女性や子供を連れて行くにもお勧めな船です。
《釣行メモ》
釣行日 | 2020年6月5日 |
潮汐 | 大潮 |
満潮 | 07時17分 |
干潮 | 13時50分 |
(大分) |
《使用タックル》
【ガイドサービスセブンのタイラバ「ポルポー」について】
今回80オーバーの真鯛を釣ることができたタイラバ、ガイドサービスセブンの「ポルポー」の使用感について紹介します。
〇良好と感じた点
- 従来のセブンスライドに比べ、ポルポーのヘッドはイイダコの頭のような形状のため、巻き抵抗が大幅に軽減されている。(波動も軽減)
- バーティカルでもドテラでもどちらにも使用できる。
- タイラバのトレーラーワームとの相性が良い。(むしろ、トレーラーワームを使用することを考えて使った方が無難
〇問題点
- セブンスライドパーツの問題点であった「アイナメなどを釣る時にネクタイを噛まれることにより、シリコンチューブごと親針までずり落ちて釣りにならなくなる」という点が解消されていたものの、今度はネクタイがジャンプパーツを乗せて固定する仕様になっている。
結果として、ネクタイがグラグラして、いくらネクタイを細くしようとずれてしまう。これはジャンプパーツではチェンジストッパーのようにしっかりとした固定ができないため、ジャンプパーツと結びコブの間に隙間ができてしまうためです。
(実際、今回の釣行では2流しやってこれは釣りにならないと判断し、交換(魚がかかってぐちゃぐちゃになりました。))
なお、元々付属しているネクタイを使う場合、画像のようにオーナーのチェンジストッパーを使うか、もしくは上のパーツのシリコンチューブにネクタイを通して使う方が無難です。
基本的には、このネクタイを外してそのままトレーラーワームを付ける方がおススメです。 - 値段が高い。これはヘッドに拘るためか、コストがかかるのでしょうが、タングステン並みに高いです。(値段相応にネクタイの部分にも対策をしてもらいたかったところです。)
製品自体はよく作り込まれており、良いですが。
【他のタイラバとの使い分けについて(一例)】
他のタイラバとの状況に応じた使い分けについて、私の場合の一例を簡単に紹介します。なお、スピニングタイラバメインで書いていますが、ベイトタックルの場合にも概ね同じように使えます。
- ガイドサービスセブン「ポルポー」→活性の高い魚をトレーラーワームで狙う場合のみ使用。(レバーブレーキのスピニングタイラバにも使用できるが、主にバーティカルのスピニングタイラバで普通のスピニングで使用)
- ハヤブサ「フリースライドWF」→ドテラ状態でレバーブレーキのスピニングタイラバで狙う。(この場合、トレーラーワームを使ったり、フレアリーフを使って普通のネクタイを使用したりします。)
- 海遊「海神 シャンクス」→バーティカルのスピニングタイラバやレバーブレーキのスピニングタイラバ等メインに使用、低活性の魚から高活性の魚まで万能に対応できるため。トレーラーワームを使用しても良いが、おススメは普通のネクタイを使用する使い方)
- ジャッカル「ビンビン玉(タングステン)」→超低活性時やアミパターンの時に使用。また潮がかっとんでいる場合等鉛のヘッドで対応できない場合に使用(波動が非常に弱いため、魚の活性が高い時は釣れないこともあるので、両刃の剣です。)