与那国島でスタンディングマーリン(カジキ)/与那国島(沖縄県)

ダイワスーパーフレッシュアングラー

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与那国島 カジキ ジャンプ

ヒットしたカジキのジャンプ! カジキも人も興奮状態に!

日本最西端の地「与那国島」。日本版「老人と海」の舞台ともなったこの島は、昔からカジキのよく釣れる島として知られている。

与那国島 カジキツアー

カジキ釣りに魅了されている私は、いつか当地で大物を! と考えていたが、そのチャンスがついに到来。2月5日〜11日に当地を訪れ、チャーター船「瑞宝丸」でのカジキ釣り『与那国スタンディングマーリンツアー』に参加することができたのだ。

カジキ釣りと言えば、トローリングチェアーに座り、大型のベイトリールに50〜130ポンドクラスのロッドを装着したタックルでのファイトを想像しがちだが、今回、私は更なるスリルとファイトを味わうためにLT(ライトタックル)・PE6号600m巻きのスピニングで狙ってみることにした。

LTとは言え、私の使う『ソルティガ DEEP 55S』のロッドは、バット近くから綺麗に曲がる為、腰に負担が来ず、さらにバットパワーがしっかりとしている分、急な魚の突っ込みにも十分耐えられる。カジキを仕留めるには、十二分のウエポンと言える。

ただし、スピニングタックルでカジキに挑むのは初めてなので、行きの飛行機のときからドキドキヒヤヒヤだった。

2月5日、フィッシングショー大阪の翌日に関空より石垣島経由で、与那国島に降り立った。気温は14度と、私の地元・福岡に比べると少し温かく、過ごしやすい陽気だと思った。

2月5日の初日は、タックルセッティングを中心に行い、翌日に備えた。

期待一杯で迎えた翌朝は、あいにくのラフコンディションで、小雨&北東の風10m。

「出船できるか?」 の状態だったが、船長の計らいで出港を遅らせ、午前8時半に「瑞宝丸」で久部良漁港を出港できた。

ポイントのパヤオまでは30分弱。先ずは、カジキのエサとなる本ガツオ or キメジ (キハダマグロの幼魚)をジギングで狙う事に。

ポイントは水深800m。魚探の反応は全層真っ赤で、すこぶる良い状況。さすが魚影の濃いフィールドだと思った。

カジキ エサ カツオ

ジギングでのカツオは入れ食い

一投目。『ソルティガ KYジグ 180g(シルバー)』を100mほど落としてシャくると2キロの本ガツオがヒット。してやったりと思わず笑みがこみあげた。

そして間髪入れずに10/0のカジキ用フックをカツオに装着(ヒモを目通し)。3〜4ノットの低速でカツオを泳がせながら引っ張る。

あとは、カジキがアタックして来るのを待つだけだ。

潮はカジキに適した2ノット前後で流れていて、上空には鳥が30羽前後が舞って、海面に出そうなナブラを睨んでいてシチュエーションは整っていた。

待つこと2時間、ロング(70m程)で仕掛けを流していた私のソルティガ タックルにカジキがバイト!

「ジジッ!ジィィィーーー!」とドラグ初期設定2.5キロのリールからラインが勢いよく出て行った。

私は、直ぐにスピニングリールのベールをフリーにし、カジキがカツオを飲み込むまで30秒間ステイさせた。

その後、ベールを返してドラグを8キロまで上げ、ロッドとラインの角度が並行になるように思いっ切りフッキング。こうすることで、カジキの硬い口にフックアップする確率が上がる! 400m近く走られているためこのフッキング方法が有効である。

ジギングやキャスティングの様に、ロッドを立ててアワセを入れるのではなく、手前に引いてアワセるフッキング方法は初めての経験だった。

フックアップ成功! すぐさま、針に掛かったと気付いたカジキが豪快に大海原をジャンプ! ジャンプ! またジャンプ!

200m程ラインが出て行く中、私はひたすらそれに耐え続けた。

金城船長が、「グッドサイズ! 慎重に」とエールをくれて、私の闘争心に再度、火がついた。

カジキ ファイト スピニング

カジキとスピニングタックルでファイト開始!

その後、ラインが真っ直ぐになりカジキが止まりかけたので、回収に入る。もちろん船もバックしてラインの回収をサポートしてくる。

同船者に見守られながら私は一定のラインテンションを保つことに注意しながらファイトした。

バシャーンと、突如、海面に飛び出して「テールウォーク」するカジキ。一瞬、カジキと目が合った! 船全体に更に緊張が走る。

15分後、リーダーまで寄せることに成功。

リーダーマンがリーダーを掴み、グイグイと手繰り寄せると100キロクラスのクロカジキが船縁へ浮上した。そ

の瞬間、なぜかフックの根元でリーダーブレイク。リリースがお約束の釣りだが、オートリリースの結末に・・・涙&笑。

ま、それでも同船者の皆様とハイタッチで、再度、迎撃へ。

まだまだカジキの活性は高いと船長もやる気満々だったが、その後は、風が強まる一方で17時過ぎに帰港することになった。

ゆっくりと帰りながら、せっかくなのでルアーを引っ張ることに。流して10分、同船者の方のロッドにカジキがヒット。

ジャンプしまくりで、スーパー元気なカジキが船を追い抜いていった。急いで船でその後を追う。カジキの泳ぐスピードは、凄まじくMAXはおよそ時速60〜80km。

40分後、なんとか寄せて、浮いて来たところでリーダーカット。約60キロの綺麗なクロカジキのリリース成功と相成り、この日はこれにて終了。

リールが唸るのを、ひたすら待つ

翌朝、午前8時前に出港。少しうねりが残っていたが、昨日よりは穏やかな海況で、気温も少し上がり過ごしやすい陽気だった。

エサのカツオとキメジは、安定して釣れるが肝心なカジキからのコンタクトが無く、待つこと5時間。ようやくヒット! と思いきや、海面にプシュー!っと姿を現したのは巨大なイルカ。

カジキ同様、トルクフルな引きだけに良いファイト練習になりました。

その後は、イルカに遊ばれてイルカウォッチング状態。諦めずにイルカのスクール(群れ)を避けてカツオを流しますがノーヒット。17時を回りこの日は終了。

陸に戻ると、嬉しい報告があり、なんとツアー参加者で最年少、佐賀県在住の17歳の小林 凜君が100キロクラスのクロカジキをキャッチ&リリースに成功したとのこと。

ファーストマーリンおめでとう御座いました!

イルカに頭から下を食べられたエサ

翌日からは、天気が更に回復し期待が高まる一方でしたが、時間だけが刻一刻と過ぎていき、カジキは残念ながらノーヒット。

そして最終日もイルカに遊ばれるだけで、再度私にチャンスは回ってくること無く終了となりました。

そう簡単にはヒットしないカジキ。

いるのは確認出来ていて、バイトして来ないのは、どんな魚でも必ず理由があるんだなとつくづく実感させられた釣行でしたが、また、そこを突き詰めていくと、本当の釣りの面白さが見えてくるのだと思えました。

次回、また与那国のフィールドに訪れる際には、もっとビッグなマーリンに出会えることを願って、日々の釣行でスキルアップさせます。

与那国島到着後、すぐに翌日の準備。ノットシステムを入念にチェックしながら組み立てた

お昼は、船上でカツオの漬け丼。絶品!

 




《マップ》

※マップの釣り場の大まかな場所です。釣れたポイントとは異なります。自己責任の元、十分に注意して釣行してください。

《釣行メモ》

釣行日 2018年2月5日〜11日

《使用タックル》

ロッド ソルティガ エクスペディション DEEP 55S ダイワ
リール ソルティガ エクスペディション 8000H ダイワ
ライン UVF メガセンサー 8ブレイド 6号 (600m巻) ダイワ
リーダー ナイロンリーダー 200ポンド (3ヒロ)+ナイロンリーダー 400ポンド(2.5ヒロ)
スイベル トローリングスイベル80ポンド
ノット PRノット(ノット幅 約13cm)

《エサ》

ライブベイト 本カツオ、キメジ(キハダマグロの幼魚)
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