この竿でしか届かない領域がある! 最新投げ竿

釣りぽ編集部制作の記事です。※一部執筆記事もあり(本文最後に報告者を記載)。

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がまかつ、シマノ、ダイワの3大メーカーから投げ竿のフラッグシップモデルが登場!

投げ釣りエキスパートの矢野勝彦さん(がまかつ)、渡部裕司さん(ダイワ)、日置淳さん(シマノ)にそれぞれの特徴を解説してもらった。

『がま投 アルテイシア』(がまかつ)

『サンダウナー コンペティション プロトギア』(ダイワ)

『NEWキス スペシャル<並継>』(シマノ)


『がま投 アルテイシア』(がまかつ)

高い実釣力を秘めた超高感度ロッド

テクノチタントップを搭載して実釣能力に磨きをかけた高感度モデルの投げ竿。

柔軟に設定されたテクノチタントップにより魚のノリが非常によく、掛けてからの暴れも少なくバレを抑える。金属特有の増幅された手感度と同時に目感度が格段に向上しており、海中の情報を逃さず察知できる。

感度を失うことなくノリがいいという相反する性能を両立することで仕掛けや天秤を選択する際の自由度が広がり、より幅広い戦略を展開できるようになった。

高弾性化した軽量細身高反発ブランクスに全層PCSを採用。曲げ、復元時のロスを抑えて効率的な反発力を生み出す。

チタンフレームトルザイトリングガイド仕様(トップのみSiCリング)は大幅な軽量化を実現。PCSと相まってスイングコントロール性能が大幅に向上した。

テクノチタントップを採用したティップ。金属特有の高感度を実現する

全層PCSを採用。ロッドのネジレに対して強化することで、ロッド本来のパワーを発揮できる

キャスティング時のモーメント調整ができるバランサーウエイトをグリップエンドに内蔵(0〜150gの調整可能)

※STC=完全ストリップ仕様(ブランクスのみ、シート/ガイド付属なし)

矢野勝彦 (がまかつフィールドテスター)

この竿の大きな特徴は「テクノチタントップ」を採用したことです。金属特有の高感度がキスのアタリをより鋭敏なものにしてくれます。

簡単なたとえですが、同じキスがアタったときにカーボントップではアタリが「ブルブル」ときますが、テクノチタントップは「ブルブルブルブルッ!」という感じ。

アタリが増幅されて、明確に手元まで伝わります。

「テクノチタントップ」は柔軟に設計されているのでキスの乗りもいいし、掛けたキスがバレにくいのも特徴ですね。実際、テスト釣行では1匹もキスがバレることはありませんでした。

また、ブランクス自体が細身になり、チタンフレームトルザイトリングガイドを搭載してキャスト時の振り抜きも抜群です。

ぜひ、この竿を使ってこれから迎えるキスシーズンを存分に楽しんでいただければと思います。

『サンダウナー コンペティション プロトギア』(ダイワ)

初速を上げて飛ばす「元竿節長設計」による新たな遠投理論

#3B(元竿)を伸長して硬くする変則3本継設計で製竿。バットパワーを強くすることで投擲(とうてき)時のスイングスピードが向上し、オモリを飛ばすための初速を上げてさらなる飛距離を導く。

初速を上げるには単純に#3Bを伸長して硬くすればいいわけではない。それではバランスが悪くて飛ばない。「ESS(感性領域設計システム)」や「3DX」といったダイワテクノロジーが高バランスの鍵を握っている。

「ESS」を導入して竿の曲がり(最大に曲がっている瞬間やリリースの瞬間)のエネルギーがどのように蓄えられているかを解析し、さまざまな状態でのエネルギー特性の設計が可能となった。

「3DX」は竿の旋回によって不意に生じるネジレやロス、高速スイングからのフィニッシュで生じる竿ブレの早期収束、これらを総括して対応するサポート材料だ。

ロッドの変形を防いでパワー・操作性・感度を向上させる最適構造「X45」、レジン(樹脂)量を減らしてカーボン繊維を密入することにより軽量化・パワーアップ・細身化を実現した「SVF」、パワーロスが生じがちな継ぎ部にダイワ独自のバイアス構造クロスを採用することで突っ張りをなくし、あたかもワンピースロッドのような美しい曲がりを実現する「V-ジョイント」といったダイワテクノロジーも搭載。

『サンダウナー コンペティション プロトギア』は、キャスターが持つ技術と体力を最大限に引き出す1本となる。

カーボン繊維の巻き角度は竿先に対して0°・45°・90°がそれぞれ曲げ・ツブレ・ネジレに対して最大の弾性を有する。X45は最も弾性率の高いこの3つの角度を採用している

Vジョイントは、余計なパワーロスがなくブランク本来のパワーが引き出されるため、未搭載のものに比べてパワー・竿の張り・曲がりからの戻りの早さが大幅にアップする

32号、34号、37号、45号という『サンダウナー コンペティション』にはない号数をラインナップしています。

また、『サンダウナー コンペティション』は♯2が長く設計されていたのですが、今モデルはリールシートがある♯3を長く、そして硬く設計しています。これまでは胴部分をしっかり曲げて投げるのに対し、「X45」や「3DX」によってネジレやブレを追放した強靭なバットを振り切って、スイング時の初速を上げてやることで飛距離アップを狙っています。

遠投競技専用モデルではありますが、もちろん実釣でも使うことは可能です。体力のある方はぜひ実釣でも使ってみてください。

『NEWキス スペシャル<並継>』(シマノ)

待望のDX+、EX+、斬新なFX+が新登場

『キススペシャル』は、最新のシマノキャスティングテクノロジーに基づき、スウィングに応じたタメを生み出すことに焦点をあてて調子を設計。キャスターの力加減に応じたタメがつくりやすく、狙った距離に最適なリリースポイントをロッドが知らせてくれる。

キスのアタリや海底の状況などをキャスターの感覚とシンクロさせるため、ロッド自身が出すブレやキシミなどの雑音も排除。キス釣りに必要な情報のみが伝わるようシビアなチューニングを施した。

キャスティング性能を生み出す部分とキスの魚信を生み出す部分のバランスを高次元で取ることで、投点自在のキャスティング性能と感度の質にこだわり抜いた感質を両立させた。

そんな『キススペシャル』に3アイテムが新登場。『DX+』『EX+』は感度をつくり出す穂先に柔軟性を求めながら、飛距離のロスを抑えるよう#2、#3を専用チューニング。しなやかな穂先は飛ばないという概念を覆し、遠投と高感度を叶える。

4.05mの竿では初となる『FX+』は、食い込みのよさを備えながらしっかりしたリーリングもこなし、かすかなアタリをとらえながら、食い渋るキスを乗せる。

ニューアイテムのデビューによって、トップキャスターはもちろん、キスの投げ釣りを愛するすべての人を新たなキス釣りの世界へ導く。

可変式バランスウェイト(4分割タイプ)。0~150gまで10g単位16通りの調整が可能

キャスコングリップ。キャスターの能力とロッドのキャスティング性能を引き出すために一体構造となっている高剛性グリップ

ダイレクトにパワーを伝え、キャスト時にしっかり握れる皮にレザノヴァR加工を施した滑り止めカバーシート(リールシート用とキャスコングリップ用が付属)

ブランクスにはハイパワーX構造にプラスして、高負荷時のネジリ剛性が飛躍的に上がるスパイラルX構造を新しく採用。波打ち際から大遠投まで、ブレのない投点自在のキャスティングを可能にした

※(ST)=ストリップ仕様 ※元径の( )内の数字は後端から200mmの外形を示しています。※405DX+(ST)〜405AX+(ST)の5機種もラインナップ

日置淳(シマノインストラクター)

「FX+」は柔軟な穂先を搭載しているので、食い込みがいいのが最大の特徴です。テスト時には波打ち際から1〜2色の近場で24〜28cmのキスを釣った際、竿を持っているだけで「送り込み」と「アワセ」をオートマチックにこなしてくれました。また、柔軟とはいえ竿全体に張りがあるので、遠投力にも優れます。

「DX+」は遠投力に優れていて、30号のオモリをフルキャストしたときのフィーリングは秀逸です。「CX+」に近い感覚で使えるモデルと言えます。

「EX+」は「FX+」と「DX+」の中間に位置するモデルで、個人的に一番好きな調子です。穂先は柔軟で食い込み性能に優れながら、海底の起伏が多いところでもストレスなく使えるようにチューニングされています。

どのモデルも飛距離、コントロール性能、感度を高次元で融合させており、キス釣りをより楽しくさせてくれる竿に仕上がっています。

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